853 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:43:51 ID:ga8IghzO

今日の練習も終わり、談笑しながら帰路に着く剣道部員一同。


「ちょっと、百子は今日も休み?…、保美、いったいどうなってるの?」

「すみません、梢子先輩…、どうも風邪こじらせちゃったみたいで…」

「はあぁ、あの元気玉がねえ、…鬼の霍乱としか言いようがないわ」

「オニって…、ひどいです梢子さん、あれでも百子ちゃん女のコなんですから…」

「あれでもって、綾代、あんたこそねぇ!!…、あらら、保美も一緒ってことは?」

「ええ、そろそろ寮にお見舞いに行こうかと思いまして…」

「…ったくねぇ、保美、いいの?」

「ええ、さすがに百ちゃんも心細くなってるでしょうから…、歓迎します、綾代先輩」

「そ…、じゃ、あたしも行こうか、対抗試合も近いし、我が部のホープがいつまでもこんな

調子じゃあマズいしね…、ここらでひとつ渇を入れときましょう」

「梢子先輩まで…、ありがとうございます、きっと百ちゃんも喜びます!!」

「じゃあ奮発して何か精の付くものでも作ってあげますかね、主に肉とか、肉とか、肉とか…。

綾代、あたし保美と買出しに行こうかと思うけど、一緒に来る?」

「あ…、そうでした、私、図書室に借りてる本がありました…、では、詳しい家庭医療の本が

ありましたら新しく借りておきましょう」

「お願いします…、それでは梢子先輩、お供します」


(あらあら、保美ちゃんったら、我が意を得たりって感じで嬉しそうですねえ…)


決して嘘ではないのだが、夏の合宿以来仲睦まじい梢子たちに少々気を利かせたのも確かである。

あれ以来置き去りにされたようで、少し胸に痞えるものを感じながら、ふたりを見送った綾代は

その後、図書室で首尾よく本を見出し、再度合流するまでにどう時間を調整するか考えていた。


(あら…?)


ふと見上げた空に暗雲が広がっている…、と、見る見る水滴が周囲に間断無く舞い落ちて来る。

思いの外激しい夕立に、急いで携帯を取り出して梢子を呼び出す綾代。


「あー、綾代、ごっめーん、またえらく急に降り出したわねえ…」

「ええ、これはちょっとした暴風雨ですね…、梢子さん、これからどうされます?」

「うーん、思ったよりも大荷物になっちゃったしね、また間が悪いというかタクシー乗り場も

えらく混んじゃってるし」

「そうですか…、でも、日を見送るのも何ですので、私が一足先に伺って色々と仕度して

おきましょうか?」

「ごめんね、落ち着いたらすぐそっち行くから…、ん、何、保美?」

「あの、綾代先輩…、これから寮母さんに連絡しますから…、ええ、言えば鍵貸してくれます」

「ありがと、保美ちゃん…、では、おふたりとも寮でお会いしましょう」



854 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:45:15 ID:ga8IghzO

「おじゃま…、します」


手筈通りに部屋に入り、病人の気に障らぬよう声を潜めた綾代だが当の百子の返答は無い。


(まあ、まだ床に伏せっているってことでしょうか?…、これは思ったより重症かも)


台所の用意は一通り終えたものの、小窓から外を覗うと雨足はまだまだ衰えそうになかった。

人一倍保護欲の強い綾代は、とうとう気になって仕方がなくなり、梢子たちを待たず百子の

部屋まで様子を伺うことにした。


「入りますよぉ、百子ちゃん」


蛍光灯の薄明かりの中、ほのかに浮かんだ百子の顔は、いまだ熱に魘されているかのように

赤らみ、薄っすらと汗ばんでいるようである。


(これはいけませんね、…では、梢子さんたちが来るまで手持ち無沙汰ですし)


やや湿気が高めだが室温が充分に暖かいことを確認した上で、洗面器に微温湯を張って、清潔な

タオルを用意した綾代は、百子の身体を清めようと布団を捲った。


「まあっ…」


眼前の光景に思わず目を瞠る綾代…、甘酸っぱい汗の臭いに混じり、未熟な性臭が仄かに漂う。

百子はパジャマの上をはだけ、ブラやキャミさえ付けず、薄い膨らみが剥き出しになっていた。

あろうことか、パジャマの下もショーツごと膝下までずり下ろしたしどけない姿である。


「ん…、ふぅ…、ざ…わっち…」


微睡みながら、幽かに切なげな声が百子の咽喉から漏れ出る。

入浴も侭ならない親友のため、人一倍面倒見の良い保美も、また甲斐甲斐しく肌を拭って

くれるのだが、その感触を、夢現(うつつ)で思い出しつつ、自慰に浸りながらそのまま

眠りについてしまったのである。


あまりに無防備で稚い病床の少女の姿に、何時しか自分まで頬に甘い微熱を覚えてしまう…。

そして、弱弱しく繰り返されるルームメイトの名が、見守っている綾代の心を捉えて放さない。


(そうだったの…、貴女もまた報われない恋をしているのですね…)


青い稲光がカーテン越しに室内を照らす…、季節外れの嵐の如き驟雨は、まだ止む気配がない。

意を決した綾代はブラウスのボタンをゆっくりと外し、百子と同じように外気に素肌を晒した。


855 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:46:11 ID:ga8IghzO

(百子ちゃん、いじらしいです…、さあ、これはあなたの想い人の指です、存分に感じて…)


ちゅ…、くちゅ…。


耳元で恋人同士の甘い睦言のように囁きながら、百子の淡い肉の亀裂に指を挿し入れていく。

あまりに精妙な指使いに、何時しか少女の意識とは別に、幼い性感がまた覚醒していく。


「ざわっ…ちぃ、いいっ…、んぁ…、くぅ…ん、んんっ、」


百子が味わっているのは慈しみの心が充分に篭った…、まさに保美の指を思わせる愛撫である。

生来、健康的で張りのある百子の肢体に、恋人同士のように寄り添った綾代の艶やかな肌身が

まるで白蛇が絡むように重なっていく。


(次は、あなたが敬愛する梢子さんの指ですよ…、どうです、気持ちいいですか?)


今度は、時に繊細、時に情熱的な梢子の指使いが、百子の瑞々しい肢体を自在に翻弄していく。

自らの肌身に刻んだ愛しい少女たちの指使いを、なお無垢な秘肉の中に正確に再現していく綾代。


「ふぁ…んっ、あぁんっ…、お、おさ、せん…ぱ…ぃっ、あっ、ああっ!!」


「そして、これが…、あなたの知る、もっとも淫らな女の子の愛撫です…」


戦慄く後輩の少女の耳元で囁くや、学園でも有数の才媛と言われた美少女の瞳に妖しい炎が灯った。

白皙の仮面の下に流れる淫蕩な血の赴くままに、生き人形のように微睡む少女の、微熱で更に鋭敏に

なった身体を爪弾くように愛でながら…。


「ああっ、素敵です百子ちゃん、貴女の肌はまるで吸い付くようで…」


いまだ異性を知らない肉蕾を丁寧にはだかに剥き、綾代の愛撫がより一層細やかになっていく。


「お願いです…、どうか、もっと気持ちよくなってください…」


百子の滑らかな下腹部が快美感に悩ましく揺れ、潤った秘裂が戯れる嫋やかな指に自ら絡んでいく。

唇が勃ち上がった薄桃色の乳暈の先端を啄ばみ、舌先で突付くように転がしていくと百子の咽喉から

何時しか蕩けるような声が漏れ出る。


「うぁっ、んんっ、くぅん、くふっ、んんっ…、き、もち、いぃ…、ひ、…ひ、めせん…ぱ…い」


「…百子ちゃん…、可愛い子」


ふたりの甘やかで悩ましい”二重奏(デュエット)”が、薄闇の中で遠雷の響きと重なっていった。


856 :名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:47:07 ID:ga8IghzO

それから数日後…。


「ええ、担任の先生から連絡がありまして、急に具合が悪くなって今は保健室で休んでるって…」


マネージャーの保美が戸惑った表情で、剣道部顧問の葵と部長の梢子に伝える。


「どーも風邪みたいねぇ、さては、この前の秋田さんのお見舞いでうつされたかな?」

「やれやれ、ミイラ取りがミイラってわけ…、綾代にしては随分迂闊だったわね」


葵と梢子の会話を聞き止めた百子が何も言わずに踵を返して道場を出ていく。


「あっ、こら、百子、勝手に出て行くんじゃないっ!!」

「まあまあ、それなりに責任感じてるんでしょ、すぐ戻って来るわよぉ」


唐突でいかにも百子らしい行動を制しようとする梢子を、葵が苦笑しながら嗜めた。


「はぁはぁ…」


既に暮色が漂う保健室、息せき切ってドアを開ける百子。

咎めの声ひとつ無いところを見ると養護教諭は不在らしい。

清潔で厚手のカーテンに仕切られたベッドをひとつひとつ検め、少女は求める顔を見出した。


「あ、あの…、姫先輩!!」


「百子ちゃん?…、来てくれたんですね」


其処に横たわっていた綾代が、ゆっくり身を起こした。

微熱の所為か悩ましく潤んだ瞳、蜜がけのように甘やかな唇、艶然とした微笑を浮かべた綾代が

純白の肌着一枚の姿で、来訪した百子をゆっくりと手招いた。


「…ひめ」


思わず息を呑む百子…、夕闇迫る秘密の閨は、ただ甘やかな至福の刻を待っていた。


(了)