760 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 00:15:46 ID:/PwmaT2n

 光は人々に善良たるを促し、闇は心の悪を喚起する。はかりごとを行うならば光の当た

らぬ場所が良い。その方がより鋭い策が浮かぶからだ。

 そしてここ青城女学院の片隅に出来た闇でよからぬ密談をするものたちの姿あった。


 「というわけで諸君。合宿では見事オサ先輩の恥らう姿を堪能することに成功したわけ

だが、この成果におぼれずにわれわれが次なる段階に進むべきだとあたしは考える。」

 「どうでもいいけど百ちゃんなんで、カーテンまで閉め切ってるの?」

 「だーざわっち、演出というのが大事なのですよ。というかこの場では会長と呼びたま

えー。」

 「ももこー、やっぱりカーテンくらい開けようよ、かえって目立つよ。」

 いったん壊れてしまった雰囲気というはもう戻しようがない。観念した百子は、

 「あーわかりましたわかりました。ふーまったく最近の若者は反骨精神の美学というや

つが・・・・・・ぶつぶつ」

 とわけの分からないことをつぶやきながらすべてのカーテンを開けにまわった。

 一通り開け終わると、教室の前の教壇のそばに立ち。

 「まあ、というわけで今日みんなに集まってもらったのは、我々オサ先輩のM性を徐々

に開花させる準備委員会として、次なる行動を決めようということなんですよ。」

 と、あらためて、全員に宣言した。

 「というわけで意見のある人ー」

 という声に対して早速いくつかの手が上がる。

 百子は手を上げた人間を一通り見渡してから。

 「では意見をどうぞ」


761 :名無しさん@ピンキー:2008/11/13(木) 07:34:50 ID:wZn3mPcp

生徒A「百子ちゃん、ここは一つ裸エプロンで・・・」

生徒B「無理に決まってるっしょー」

生徒C「わたしにいい考えがあります!」

百子「ほほう、いうてみい」

生徒C「それはですね、綾代先輩を・・・(ごにょごにょ」


769 :760:2008/11/13(木) 21:04:07 ID:/PwmaT2n

 「ふんふん、なるほど。その案ならいけるかもしれませんね。早速姫先輩に相談です。」

 「でも、……説得…………」

 「なら、…を…………交換……」

 「……のときに……」

 ……………なんやかんやで案はまとまり、

 「というわけで、あたしは姫先輩に話を通しておくので、ざわっちは例の物の用意をお

願いします。衣装その他は暇のある人有志で買ってきてください代金は後で清算しましょ

う。当日は各自カメラを忘れないように。」

 「では今日はここまで。解散!」

 百子の声を合図に、青城剣道部有志はぞろぞろと扉から出て行った。


771 :760:2008/11/13(木) 21:05:45 ID:/PwmaT2n

 「……で、なに?百子、私と綾代にお願いって?」

 剣道部の練習も終わり、ちらほらと家路につく生徒もいるなか、私は綾代とともに百子

のお願いとやらを聞くべく、残っていた。そういえば、今日はやけにみんな帰らないで残

っているみたいだが、どうしたのだろう?

 「えっとー、オサ先輩と姫先輩の写真をとらせていただけないかと……」

 「写真?まあ、いいけど……どうして?」

 私と綾代は校内でも割りと有名らしく、特に今年の一年生からはこういったことを頼ま

れることは珍しくない。でも、百子からいまさら頼まれるのはちょっと変だ。

 「いや、あのですね。クラスの子と負けたら何でも言うことを聞く約束でテストの点数

勝負をしましてね、それで……」

 百子がテストの点数勝負……なんと無謀な。

 「負けたのね。」

 「はい。」

 「それで、私たちの写真を撮ってくることになったと。」

 「その通りです。」

 「いいわ。それで?今ここで撮るの?」

 なかばあきらめ気味に撮影を承諾する。

 「えと、場所はここでかまわないんですけど、衣装を指定されてまして。」

 いやな予感がする。


772 :760:2008/11/13(木) 21:07:21 ID:/PwmaT2n

 「衣装?変なのじゃないでしょうね?」

 「いや、あのこれなんですけど……」

 詰め寄られた百子が鞄からとりだして見せたのは、意外にも普通のエプロンだった。ま

あマニアックといえばマニアックかもしれないが。

 「まあ、これならいいか。綾代はいい?」

 いまさらだけど綾代にも可否をたずねる。

 「ええ。かまいませんよ。」

 いつもどおりの柔らかな声で快諾が返ってくる。

 「ではですね〜、早速そこの更衣室でエプロンだけに着替えてください。」

 エプロン"だけ"?いまさらりと凄いことを言われたような。

 さすがにすぐに百子に聞き返す。

 「まさか、エプロン意外は全部脱げとかいうんじゃないでしょうね、百子。」

 つとめてきつい表情を作り、百子に圧力をかけるように迫る。

 「いや、あのですね、最初は裸って言われたんですけど、これでも頑張って交渉して負

けさせたんですよ。お願いします、オサ先輩。このままだとあたしの信用というか……」


773 :760:2008/11/13(木) 21:08:50 ID:/PwmaT2n

 「うるさい!冗談じゃないわよまったく。そんなお願い聞けるわけない……」

 「まあまあ、梢子さん。いいじゃありませんか。」

 「そうよ、綾代の言うとお……え?」

 今綾代はなんて言った?

 "いい"じゃありませんか?

 常識人の綾代のイメージに合わない言葉に一瞬思考が停止しそうになる。

 「ちょっと綾代、本気なの?」

 「あら、梢子さんはお嫌なのですか。」

 「いやに決まってるじゃない!」

 叫ぶように綾代に答える。

 「じゃあ仕方がありませんね。百子ちゃん写真は私だけでということで何とかなりませ

んか?」

 「ちょっとちょっと、綾代一人でそんなカッコさせられるわけがないでしょ!」

 「梢子さん、やっぱり一緒に写っていただけるんですね。嬉しいです。」

 「いやだから、そういうことじゃなく……」

 「こういう格好する機会なんてめったにありませんよ。」

 「そりゃ、めったにないけど……」

 「私は梢子さんとこういう格好したいです。」

 どうして今日の綾代はここまで積極的なんだろう。普段おとなしくしている反動という

奴なのだろうか、だったら付き合ってあげるのが親友の役割かもしれない。

 「あーもう分かったわよ。付き合うから感謝しなさいよ百子。」

 やけくそ気味に私は裸エプロンをすることを承諾した。


774 :760:2008/11/13(木) 21:09:45 ID:/PwmaT2n

 更衣室から綾代に手を引かれて出ると、道場にはどこから持ち込んだものか長方形の低

い台に白い布を掛けたベッドのようなステージが用意されていた。

 「あんなものいつの間に・・・」

 思わずあきれとも感嘆ともとれない呟きがもれる。

 それにしても完全に露出してる身体の後ろ側に当たる空気のひんやりとした感覚に心も

となさを感じる。歩みもいつもより更に内股になっているせいでゆっくりとしか歩けない。

 ……なんで前を行く綾代はこんなに堂々としているのだろう。

 「百子ちゃん、着替え終わりましたよ。」

 綾代の声に百子をはじめ残っていた部員がいっせいにこっちを向く。というかなんで百

子以外もこんなに……しかもカメラを持った人間が複数。

 まさか!?

 「姫先輩お見事です。こっちのみんなも準備おっけーですよ。」

 どうやら百子と綾代はグルだったようだ。しかしここで取り乱したら私の部長としての

威厳にもかかわりかねない。もうこうなったらおとなしく従うほかないようだ。


775 :760:2008/11/13(木) 21:11:08 ID:/PwmaT2n

 「それではオサ先輩、姫先輩ステージの上へお願いします。あ、ポーズは自由でいいで

すよ。」

 そういう百子に促され、綾代とともにステージの上に上がる。

 普段も部長・副部長として部員の前に立つことは多くあるけれども、こんな格好で立っ

たのは初めてだ。身体のあちこちが恥ずかしさでムズムズしてたまらない。

 二人でステージに並んだ瞬間から堰を切ったように襲ってくるフラッシュの洪水に晒さ

れる。

 光が瞬くたびに見られていることを実感させられ、身体の温度が上がるような感覚に襲

われる。顔が火照ってきてだんだん視線が下の方に落ちてゆく。しかしどんなに視線を落

としてもフラッシュがその方向からたかれる。ステージの下で仰向けになってカメラを構

えている部員までいる。

 やだ、そんな角度から撮らないでよ。体中の血液が沸騰したような気すらし、たまらず

私はしゃがみ込んだ。

 「おー、サービスですか?オサ先輩。胸元からのぞくおっぱいがセクシーですよ。」

 百子のその一声で、意識が一気に胸に集中する。下着無しで直接エプロンの布地に触れ

ている乳首がひときわその存在を主張する。やだ、硬くならないで、お願い。

 私のその願いとは裏腹に乳首はコリコリに硬くなる。恥ずかしさで悶えて動くたびにこ

すれる感覚が脳髄を刺激する。

 痛いはずのその感覚はなぜだか不快ではない。むしろ快感に感じている自分が見られて

ることがますます恥ずかしく感じられる。

 恥ずかしいと思えば思うほど、身体の感覚は鋭敏になり、それが快感を呼んでさらには

羞恥に添加される。抜け出すことの出来ないスパイラルに捉えられ、視界すらぼんやりと

してくる。


776 :760:2008/11/13(木) 21:12:07 ID:/PwmaT2n

 カメラに混じっている携帯の撮影音がするたびに、私の中で何かが突き上げられる。

 助けを求めるように、潤んだ瞳で見上げてみても、そこには私に向かう情欲の視線があ

るばかり、私は逃げるように後ずさろうとするけれども、いつの間にか後ろに回った綾代

に肩を掴まれてそれもままならない。

 逃げ場のないという絶望感が、私を締め付ける。しかし締め付けられた心から湧き出て

くるものは快感であった。ああ、私はどうしてしまったのだろう。

 またたく光を目が捉え、機械の音を耳が拾うたびに私の体に小さな稲妻のような電流が

走る。ぴくん、ぴくんと体か痙攣する。少しずつ高い位置に持ち上げられていく。最後に

落とされるとき、きっと最高の快楽が得られるのだろう。ああ、あと少し……。

 ……しかしその瞬間は来なかった。

 「……ぱい、オサ先輩。撮影は終わりですよー。」

 じょじょに正常に戻り始めた意識が、百子の声を捉えた。

 「あんまり遅くなると、見回りの人来ちゃうんで、すみませんがそろそろ着替えてくだ

さい。」

 「あ……うん、分かったわよ、百子。」

 物足りないと疼く体に無理に言うことを聞かせ私は綾代と更衣室へと向かった。


777 :760:2008/11/13(木) 21:12:46 ID:/PwmaT2n

 「……というわけで、作戦は見事大成功です。姫先輩ご協力ありがとうございました。」

 「いえいえ。ナミちゃんの寝顔写真とかたくさんいただきましたし。梢子さんのかわい

いところが見られたのでこちらこそ感謝します。」

 「でも百ちゃんすごいよねー。オサ先輩すごい感じてたもん。台に掛けた布の下にペッ

ト用トイレシート引いといて正解だったよね。」

 山のように積み上げられた梢子の写真を一枚一枚眺めつつ、百子たちは祝勝会を開いて

いた。

 「今回のことでオサ先輩も自分のM性を自覚したでしょうから次からはもっと過激に行

きますよー。というわけで早速次のアイディアをぼしゅーしまーす。」

 「んじゃー……」

 「……それやばいよ。………」

 「……なら、………先生も……」

 「きゃー鬼畜!ならさ………」

 早速剣道部有志たちは次なる作戦を練り始める。次に採用されるのは君のアイディアか

もしれない!


つづく?