702 :名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 15:09:12 ID:av1ZldHC
最近、綾代の様子がおかしい。授業中も部活中もずっと上の空。じっとこっちを見ていると思うと、いきなり大きなため息をつく始末。
なんというか、人の顔を見てため息を吐かないでほしい。ここはひとつ部長として相談に乗ってやるべきだろうか。
ちょうど今日は土曜日。午後の練習は無い。
「綾代。今日の午後、空いてるかしら。」
「…え?別に空いてはいますけど…。」
「そ、じゃあ残っててくれる?」
相談に乗るなんて、自分の柄じゃない。そう思い、つい口調が無愛想になってしまった。
本当に自分なんかが相談に乗れるのだろうか。こういうのは明日菜先輩とかの方がいいのかもしれないが…
そんなことを考えているうちに時間は過ぎ、この剣道場には今、私と綾代の二人しかいない。
普段は意識なんてしないけれど、最近の綾代はボーッとしてる事が多く、しかもそれが妙に艶っぽい。
なんだか私までため息が出そう。
はぁ〜。
「梢子さん、どうかなさいましたか?」
「あのねぇ、それは私の台詞よ。最近、いつも上の空じゃない。何か悩み事があるのなら相談に乗るわよ。」
精一杯の愛想を込めていたはずなのに、綾代は俯いてしまう。
いつも穏やかでそれでいて凛としている綾代が、今は見る影も無く…
「どうしたの?……私じゃ頼り無いかもしれないけれど、言って。私で出来る事なら、力になるわ。」
そっと、綾代の胴着の裾を引き抱き締める。
「………梢子さん。本当に、いいのですか?」
「いいって言ってるでしょ。何遠慮してんのよ、まったく。」
それでは、と綾代が私の腕の中から抜け出し、真剣な眼差しで見つめてくる。
その瞳があまりに美しく、私は動くことも言葉を発することもできない。
「梢子さん。汀さんの事、どうお思いですか?」
…………
「………へ? 汀?」
…どうって、何が?
私の疑問を察したように、綾代が言葉を続けた。
「汀さんに恋愛感情を持っているのですか?」
沈黙。
は?いやいや。止まっていた思考が動き出したはいいが、余計に頭が混乱してくる。
綾代は私の答えをじっと待っているようで、
「どうして…そんな事訊くの?」
「それは…、汀さんとキス…しましたわよね?」
キス?
それは若しかしなくてもあれの事だろう。お礼と称してしてきたあれだ。
黙っている私に、さらに綾代が問いかけてくる。
「あの時、前日に梢子さんから情熱的なキスをしたと汀さんが言っていたじゃありませんか。
あれは、本当なのですか?梢子さんは、汀さんの事が好きなんですか?」
――成る程、何となく繋がっていく。
「別に、汀の事なんか好きじゃないわよ。大体あれは人口呼吸よ。馬鹿汀が海で溺れて助けただけ。」
そう、人口呼吸。それ以外の意味は無い。綾代はいったい何をそんなに気にしているのだろうか。
綾代の顔を覗き込むと、また、考え事をしているようで…
私の腕の中から離れていた綾代の身体を再度抱き寄せた。
「梢子さん…、私、可愛いものが大好きなんです。」
「知ってるわ。ナミちゃんの事可愛がっていたものね。」
「はい、ナミちゃんは可愛いです。でも、梢子さんは……もっと可愛いです。」
「え!?ちょ…ちょっと綾代?」
綾代が、一旦身体を離し、再び近づいてくる。
後ろに下がろうにも、壁に寄りかかっていた私にはもう後は無い。
綾代の吐息が顔のすぐ側に感じられる。
それが、麻酔のように私の思考を麻痺させていく。
「んっ、……っ」
触れるような軽いキス。
703 :名無しさん@ピンキー:2008/11/07(金) 16:33:20 ID:av1ZldHC
柔らかく、暖かい綾代の唇に頭が溶けそうになる。
自分の鼓動の音が耳に響いてくる。その音に正気が戻り、一気に顔に熱が集まる。
「あ、綾代?何で…、今の…」
「梢子さん可愛いです。」
あたふたする私に微笑んで、再び顔を近付けてくる。
「ちょっと、あやしっ…んっ…はっぁ」
今度は唇を食むようなキス。
「梢子さんが悪いのですよ。こんな風に抱き締められては、理性がもちませんわ。
嫌な時は…突き飛ばして下さって構いませんから。」
そして、また唇を求めてくる。
確かに、私の方が力は強い。拒否することは出来るけれど、身体に篭もっていく熱が、綾代を求めようとしている。
きっと、抵抗する暇を与えてくれているのだろう。先程までより、幾分もゆっくりとした動きで唇を近付けてくる。
私の唇と綾代の唇が僅かに触れ合うような位置で綾代は動きを止めた。
「よろしいのですね?」
もう二回もキスしておいて今更ではないか。無言でコクリと頷いた。
途端、綾代に唇を舌で舐めあげられる。
その感覚に、背中にゾクッとした妙な感覚が走る。
「やっ…あや……しろっ…。――〜んっ!!」
抗議のために開けた口の中に、柔らかく温かい何かが割り込んできた。
それは、私の舌を絡め採ろうとしてくる。その動きが私の理性を削り取っていく。
粘着性のある水音に思考がかき乱される。
いつしか私は、綾代の舌に自分の舌を絡ませていた。時折、角度を変えながら、何度も何度も口内を犯される。
嚥下しきれない唾液が口端から流れる。綾代がそっと唇を開放してきた。
二人の間を離れる事を拒むように、透明の糸が繋ぐ。
「ん…梢子さん…、可愛いです…。」
流れた唾液を舌で掬われて、ビクッと身体が反応してしまった。
「あぁ、梢子さん…、そんなにかわいらしい反応をされると…私、本当に止まれなくなってしまいますわ。」
そう言うと、再びキスを求めてたきた。
そして、胴着の隙間から手を入れられて…拒もうにも、キスにとろけている私には拒むという考えすら浮かばない。
「ん、…―あっ、ぅん…」
優しく胸を揉まれ、自然と声が漏れ始める。次第に、その手は、胸の突起に近づいて…
「…―ん〜!?」
甘い刺激が背中を走っていく。
「梢子さん……ここ、気持ちいですか?」
「ひやあぁぁっ!!…だめっ!」
”ここ”と胸の先端を抓まれて、自分のものとは思えないような声が漏れる。
「だめ…ですか?」
不安そうな顔で見上げてくるが、止める気は無い様で…、私の胸の先端をころころと転がしている。
それでも、その不安そうな顔に私は弱いらしく、つい首を横に振ってしまった。
「んあぁン…いい…よ。あっ…やしろ…になら………何…されて…もっ。」
714 :名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 11:17:31 ID:t4n2TUER
「梢子さん…愛してます。」
綾代に抱締められ、そう囁かれると心臓が更に高鳴っていく。それはとても心地の良いもので。
「綾代…、私も…綾代の事……好きよ。」
今度は、自ら綾代に唇を重ねる。そっと舌を入れると、その舌は綾代の舌に吸い取られていく。
心のままにキスをしている間に、綾代は私の胴着を脱がし、一糸纏わぬ姿にされてしまう。
「…あ、恥ずかしいわ…。」
「梢子さん。私に梢子さんのすべてを見せて下さいますか?」
綾代はズルイ。そんな風に微笑まれると、逆らえないじゃない。
「梢子さん、綺麗です。」
私の首筋に唇を付け、赤い花を落としながら、徐々に胸の突起に近づき、不意にそれを甘噛みされる。
「ひやあぁ、あ、綾…し…ろぉ〜、あぁん。」
右の胸をそうやって何度も刺激され、左手は私の太腿を撫でている。
時折、秘部の近くをつぅーっと撫で上げられ、嬌声が漏れるが決して敏感な所には触れてこない。
下腹部に溜った熱をどうにかしてほしいのに、綾代は焦らすことしかしない。
耐えきれずに、綾代の髪を引き寄せ目で訴えてみると、何故か楽しそうな笑顔を向けてくる。
「梢子さん、触って欲しいのなら、きちんと“おねだり”しないと駄目ですよ♪」
「え!?……おねだり?」
「はい♪おねだりです。」
崩れかけていた正気が再び戻ってきて、羞恥心を煽っていく。
おねだりなんて出来る筈がない。そうは思っていても、綾代の焦らすような動きに我慢は限界を超えている。
「やだぁ、あやし…ろっ…、下にもぉ…さ…さわってぇ…。綾代がっ…欲しいよぉ。」
もどかしさに耐えかねて発した自分の言葉に、更に煽られていく。
「梢子さん…あぁ、可愛過ぎます。」
興奮に上擦った声を発しつつ、手は私の秘部を撫で上げる。同時にクチュという粘着性のある音が聞こえる。
「ほら、まだ触れてもいないのに こんなになっていますよ。」
そう言って、わざと指で溢れる液を掬って見せてくる。
「もぅ、やぁ…あやしろの、いじわるっ。」
「あら、お忘れですか梢子さん。苗字ではありますが、私も“桜井”で頭文字Sなんですよ。」
とても楽しそうに、そう言い放ち、再び私の濡れた部分に触れてくる。弧を描くような愛撫を繰り返すものの触って欲しいと主張する私の蕾には触れようとはしない。中途半端な刺激に脳内を犯される。
あぁ、”S”という文字は彼女のためにあるのかもしれない。
715 :名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 12:55:38 ID:t4n2TUER
実際、綾代の笑顔は美しい。汀や百子のような悪戯な笑顔ではなく、微笑むような笑顔。
しかし、発言や行動は私を狂わせるには十分すぎるもので…。
「やあぁ、おね…がい、もっとぉ〜」
「もっと、何ですか?」
「もっと、欲しいのぉ…綾代が欲しいよぉ。お願い…焦らしちゃ…やだぁ。」
懇願する私を見つめ、綾代は喉を鳴らした。
「あぁ、本当に…。梢子さん、痛かったら仰って下さいね。」
――クチュ ツプリ
「ひやぁあぁ――――!!」
体の内部に綾代が入ってくる感覚に、気が遠くなりそうなほどの快感が押し寄せた。
痛みなど感じることなく、達してしまっていた。
「あら?梢子さんったら、入れただけでイって仕舞われたのですか?」
綾代が、額に、頬に、瞼に、優しいキスをしてくる。
くすぐったいと身を捩ろうとして、まだ自分の内部に綾代の指が入っていることに気がついた。
「ちょっと!?綾代、指がはいっ…あぁん。」
「えぇ、まだ終わっていませんから。」
体の中をえぐるように指を動かされ、再び下腹部に熱が集まっていく。
グチュ…クチュ
先ほどまでよりも更に大きく響く水音に、再び脳内が犯されていく。例え様も無いほどの快楽が全身を襲い、電気が駆け抜ける。
「んあああぁ、あン、はぁああ…」
綾代の指が、一点を攻め立てる。そして、もう片方の手で、敏感な芽を抓まれた。
「ああぁぁぁ―――――――!!。」
訪れた快楽と共に、私の意識は飛ばされてしまった。
どの位意識を飛ばしていたのか、目が覚めた私は、何処か柔らかいもののを枕にしていた。
これは…、綾代の膝枕!?
顔を上に向けると、すぐ近くに綾代の顔があった。……ねてる?
本当はずっとその寝顔を見ていたいが、季節は秋、裸では寒い。そっと、起き上がり着替えていると、綾代が身を捩った。
先程の行為を思い出し顔が熱くなる。
「おはよう、綾代。ほら、早く着替えて。門限に間に合わないわよ?」
それを悟られないようにと、つい無愛想になってしまった。しまったと思い振り返ると、まだ寝ぼけているのか呆然としている様子で。
それが可愛いくて、今度は優しく、軽く触れるようなキスをした。
「ほら、綾代、しっかりなさい。」
ただ驚いた表情の綾代にもう一度キスをした。
この幸せをかみ締めるように…。
716 :名無しさん@ピンキー:2008/11/08(土) 13:18:49 ID:t4n2TUER
おまけです。
梢子さんが私に抱かれている。これは夢かもしれない。でもそれでも構わない。
こんなに幸せなのだから。浅ましいと思われるかもしれないが、夢の中だけでも繋がっていられるのなら。
ふと、物音に目を覚ますと、そこには着替えをしている梢子さんがいた。
「おはよう、綾代。ほら、早く着替えて。門限に間に合わないわよ。」
無愛想な声。
あぁ、やはり夢だったのですね。
そうですよね。梢子さんが私の想いに答えるはずがありませんよね。
そう思うと、悲しくなってしまう。呆けていると、不意に梢子さんとの距離が近くなっていた。
え!?…今…キ…キス!?
柔らかい唇の感触に、言の葉を紡ぐ事すら出来なくなってしまう。
「ほら、綾代、しっかりなさい。」
再び柔らかい梢子さんの唇が触れてきて…
今度は、少し長めのキス。
あぁ、これは夢ではない。
ふと、梢子さんの胸元にいくつもの赤い跡が見えた。
それは、先程私が付けたもの。
ならば・・・
あの行為も夢ではない…。
「梢子さん…、大好きです。」
見る見る梢子さんの顔が赤く染まっていく。
「私も…綾代のこと、好きよ。」
小さく呟くように発されたその言葉に、体中が幸せで満たされていくのを感じる。
――「梢子さん!とっても可愛いです。」