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# (以下本編)


430 :ファックの日(続かん):2008/09/11(木) 00:51:20 ID:AAa0NwW0

 最近、視線を感じる。

 誰なのかはわからない。着替えをする時に、シャワーを浴びる時に複数の視線がねっとりと私の身体に絡みつく。

 考えたくないが……恐らくうちの部員なのだろう。それも一人ではなく。

 思えば合宿の際、海に行った後からその視線は強くなったような気がする。

 いや、もしかしたらようやく意識するようになったのかもしれない。

「オサ先輩、どうしたんですか?暗い顔しちゃって」

 ふと呼ばれて振り向く。百子がにこにこと、いつもの笑顔で私を見ていた。その笑顔に私は心なしかほっとする。

「なんでもないわ」余計な心配はかけたくない。そうだ何でもない。ただの思い過ごしだろう。少し疲れてるのかもしれない。

 私は今までの悩みを振り払い、言った。「ところで百子、他に私に言いたいことがあるんじゃないの?」

「えっへっへ、実は……じゃじゃーん!」百子がほくそ笑みながら後ろに隠していた手を前に差し出す。その手には馴染みのあるロゴが記された紙袋が握られていた。心なしか空腹を刺激する良い匂いも漂ってくる。

「ハックじゃないの」突然どこから沸いてきたのだろう。

「最近、オサ先輩が元気ないということで部員一同お金を集めて買ってきました」

 腹が減っては何とやらですし、と胸をそらしながら百子は言う。見るといつの間にやら他の部員も思う思う紙袋からポテトやらハンバーガーやらを取り出して頬張っていた。

「……」少し絶句。

「あ、先に言っておきますけど先生とざわっちのお墨付きですよ?」

 私が何も言わないことを神聖な道場での間食に怒っているのからと思ったのだろう。百子が恐る恐る私の様子を伺う。

 まったく……溜息をつく。確かに呆れたけど、正直私を思ってくれてのことでとても嬉しい。やはりあの視線は私の勘違いなのだろう。

 

 そこで警戒心が緩んだのがいけなかったのだと、後になって後悔する。


「ありがとう、百子」ついついにやける口元を隠すよう、顔をそらしながら私は紙袋を受け取った。それでも百子は私の心情に気づいてくれたのだろう。笑顔で頷き、本人のを取りに行くためだろう、私から離れる。

 私はその背を見送りながら遠慮なくハンバーガーを齧る。豊満な肉汁の滴り落ちる牛肉の味が広がる。

「……!」

 だが、次の瞬間私の身体はぐらついていた。突然のことだった。強烈な眠気が私を襲ったのだ。

「な、な…に……」

 耐える。踏ん張る。考える。何が起きて、私はどうなるのかを。

 しかし揺れ動く全身を支えきることが出来ず――ついに私は落ちた。手からハンバーガーが零れ落ちる。

 薄れる意識の中、囁き合う声が聞こえたが、何を言っているのか知ることは出来なかった。



「うわっ、部長速攻で寝ちゃった」

「ふ〜む、鬼切りの人たちはとんでもない薬を持っているのね。そもそも酔わせて退治するということは古代やまた……」

「百ちゃん……本当にいいのかな?」

「今更怖気ついたの、ざわっち」

「でも……こんなこと」

「安心して、大事なところはざわっちだけに触らせるから」

「百ちゃん……ありがとう」

「まあ、夏夜師匠とミギーさんとコハクさんを防ぐ自信はないのですけどね〜」

「……」


 ――その後の梢子の運命やいかに。


449 :名無しさん@ピンキー:2008/09/15(月) 20:36:25 ID:xfIQUfPx

「・・・・・(ゴクリ)」

誰かが息を呑んだ。

ハァハァという荒い息遣いも聞こえる

それもそのはずである

普段は真面目で凛々しくてかっこいい、皆の憧れの梢子が

今はただ無防備で、無抵抗な姿を見せているのだから


「じゃ…じゃあ脱がすよ…?」


誰からともなく梢子の服を恐る恐る脱がし始める

何人かは携帯電話で写真を撮っているようだ


梢子が目を覚ますまで、まだしばらく時間がある

その間部員達は、梢子の身体を自分達の思うがままに出来るのだ