# 妄想協力

# 372 : ID:q8BuMPmn様

# 376 : ID:pnN1LLhQ様


# (以下本編)


370 :名無しさん@ピンキー:2008/09/03(水) 01:01:53 ID:kC5/t2zu

 最初、何が起きたのか良くわからなかった。

 床に組み伏せられたのだと気がついたのは私の首筋に綾代の息が吹きかけられた時だった。

 息は湿っていた。荒かった。その生暖かさに私は思わず背中を震わす。

「綾代……何を」

 混乱で渦巻く頭をどうにか動かせ、ようやく疑問の声を出す。

 綾代はすぐには答えなかった。頬を紅潮させたまま私をしばらくの間見つめ、やがて唇の端を僅かに上げる。

 ひどく艶やかな微笑みだった。

「梢子さん……」しかしその余裕とも取れた笑みも、言葉と同時に消える。

 彼女は切なげに身をよじらし、私に覆い被さる。柔らかい二つの膨らみが私の胸を圧迫し、私は息を呑んだ。

「梢子さんが悪いんです」綾代はますます私に身を押し付ける。激しい熱に私の思考は溶けそうになるも、何とか言葉を続けた。「私が、何を……」

「きっと言ってもわからないでしょ……だからあなたは悪いんです」

 ずいぶんな言いがかりだ。それじゃ納得できない。そう抗議しようしたものの、私は何も言えなかった。

 なぜなら次の瞬間、綾代の口を塞がれたのだから。

「んっ……ふっ!!」手足をもがき抵抗したものの、完全に綾代に上を取られた為、私は受け入れるしかなかった。

 綾代の舌が、唾液が侵入する。私の口内が綾代で満たされる。

 その甘美な味に私もいつしか舌を伸ばし、彼女の液を呑み込んだ。

 瞬間、私は全てを忘れた。合宿の途中なのだということも、隣の部屋にはナミたちがいるのだということも。

 ただ溢れる快楽への予感に身を委ねた……


377 :名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 20:46:40 ID:NLRaDLCb

 暑い――霞のかかった頭の中を埋め尽くすのはその言葉だけだった。

 暑い。ひどく暑い。こんなにも暑い夏は始めてだ。このままでは溶けてしまう。

 実際、私は濡れていた。次から次へと溢れる汗に。体液に。綾代の唾液に。

 いつの間にか服は取り去れていた。剥き出しになった肌に綾代の舌が通る。舌の温かさとそれがもたらす快楽に、そして伝わる体温にますます私は暑くなる。綾代は己の汗と体液も私になすりつけた。

 どうしてこんなことになったのだろう。わからない。考えることすら気だるい。溶ける。溶けてゆく。

 それでも私はうわ言のように疑問の声を出していたのだろう。舌のぬめりか感じられなくなったかと思うとすぐに綾代の囁きが聞こえた。「梢子さん、そんなに自分の何が悪かったのかわかりませんか?」

 わからないわ、私は言葉の代わりに首を振った。頭をもたげて綾代の様子を見ると、彼女は相変わらずの艶やかな笑みで私を見つめていた。ただ瞳は淀んでいた。

「わたし、ナミちゃんが好きなんです」その瞳でまっすぐに私を射抜きながら綾代は呟いた。

「え?」

「最初はただ可愛いだけだと思ってたけど、今日気づいたんです。今、梢子さんにしていることをナミちゃんにもしたいんだと」

 そこまで言って綾代は溜息をつく。私は何もいえず続きを待った。上手く思考が働かない。

「突然だったんです。ナミちゃんがわたしの手を離して、梢子さんと保美ちゃんの方へと行った時に突然……最初は信じられなかったけど、予感はあったんです。ナミちゃんを着物に着せ替える時に、襦袢から覗く真っ白な肌がいつまでも瞼に焼き付いて、ナミちゃんの柔らかい手の感触がいつまでも残って、その肌の美しさとなめらかをもっと深く感じたいと……」

 綾代の瞳の濁りが濃くなる。私はまだ理解しきれなかった。なぜなら――「でもナミはまだ子供なのよ?」

 それにどうして私がこのような目に。そう言うと綾代はくすりと微笑んだ。やはり言ってもわからないのだと言いたげに。

「ナミちゃんへの想いと同時に気づいたことがあるんです。これも前から知ってはいたのですけど……ナミちゃんは決してわたしの方を振り向かない。あの子が見るのはいつだって梢子さんと保美ちゃん。特にあなたを見つめるナミちゃんはまるで――」

 言葉は続かなかった。綾代は息を詰まらせたかのように喉を震わし、話をそらしたからだ。

「きっと卑しいと思ってるでしょ?幼い子供に劣情を催すなんて。わたしだって信じられません。でもわたしに言わせてもらえば梢子さんだって」

「私が、何よ……」

「梢子さんだってわたしと同じ――ああ、少女性愛を別の言葉で何と言うんでしたっけ?」

 突然の質問に私はますます混乱するも、答えた。「ロリーターコンプレックスのこと?」

「そう、それ。略するとロリコンでしたね。梢子さんの方がよほどロリコンですよ?」

「私が……?私は――」違う。そう言い切れるのだろうか?途端、自信が萎む。私もナミの肌に恥じらいを抱いたことを、ナミに強く惹かれる気持ちを思い出したからだ。

 だけど認めるわけにはいかなかった。「私は違うわ。私とナミはそんなんじゃないの」

「言い訳はいいんです。同じだから、わかるんです。梢子さんはわたしと同じ。でも自分を偽って、綺麗事ばかり言って。だからこれはお仕置きです。嘘つきで、ナミちゃんを独り占めする梢子さんへのお仕置き」

 そこまで言って綾代は再び私に胸を押し付けた。乳房同士が潰れ、先端が擦れ合い、私は思わず喘いだ。

 またも思考が溶ける中、意識の端でかろうじて綾代の言葉を拾う。

「……そしてわからせてあげます。わたしの身体では満足しきれないとあなたが気づくまでこうして、ほら」

 その後のことは上手く、思い出せない。