184 :名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 17:20:59 ID:VyXVAR8b

 秋が立つと書いて立秋、秋とは言うものの、盛夏の残暑が厳しい時期。秋田行きの汽車にゴトゴトと揺られ、わたしは微睡んでいた。

 わたし桜井綾代と秋田百子ちゃんは紆余曲折の末に付き合うこととなった。

「先輩――起きてください――もうすぐ着きますよ――」

「んっ、百子ちゃん……おはようございます……」

「姫先輩、寝ぼけてますか?」

「んーっ……と、それにしても……」伸びをして、周りを見渡してみる。

「本当に、誰も居ませんね」汽車の中は伽藍としていた。

「あーっ……かな〜り田舎ですし」

 そうして汽車はしばらくしたら目的のプラットホームに着いた。

 わたしたちは、冷房の効いた汽車を降り、蒸すような暑さのホームに降り立った。

 温度差にクラリとなるが、健康的な後輩には何の関係ないらしく、元気にわたしの手を引いて、改札口に向かう。

「じいちゃん、じいちゃん、ただいま!」

「おーっ、百子や、おかえり、少し見ないうちに大きくなったね」そういって、老人の駅員は優しい笑顔で孫を迎える。

「おや? こちらのお嬢さんが、話をしていた…」孫に向けられていた視線がわたしに向かう。

「じいちゃん、こちらが、あたしの……恋人の、姫先ぱ……じゃない、桜井綾代さんですっ!」

「はじめまして、わたし、桜井綾代と申します。短い間ですがお世話になります」ぺこりとお辞儀をする。

「おやおや、丁寧なお嬢さんだね、何も無いところだけど、ゆっくりしておゆき」そうして、孫に見せるのと同じような優しい笑顔で出迎えてくれた。

「じゃあ、あたしたちは先に帰ってるねっ! 行こっ、姫先輩」そういって百子ちゃんは、わたしの手を引いて走りだす。

「あっ、百子ちゃん、そんなに慌てなくても……」

「善は急げですっ!」



「百子や〜……天…予…では……、もう…ぐ…雨………」秋田さんが何か叫んでいたけど、聞きとれなかった。


◇◇◇


「しばらく……やみそうも無いですね……」

「はい……申し訳ありません」子犬のようにシュンとなる。本当に百子ちゃんは可愛い。

「百子ちゃんのせいではありませんよ」そう言って、わたしはポンと百子ちゃんの頭に手を置いた。

「バスに乗り付けたまでは良かったのですが……」

 わたしたちがバスに揺られている間に、天候はみるみる悪化し、目的のバス停に着いた頃には、空に貯まった水分が全て落ちてくるような大雨に見舞われた。

 わたしたちが現在居るところは、バス停……とは言っても、木で造られた、古めかしく年代を感じさせるもので、苫からはポタリと水が滴ってくる。

「姫先輩……」

「ふふっ、田舎で雨宿りなんて、いかにも風情があっていいじゃないですか」少し涙目になっている百子ちゃんを諭すように言う。

「誰か通れば、傘に一緒に入れて貰ったりも出来るのでしょうけど……」

「田舎ですから……バス停の、しかもこんな辺鄙なところ、誰も寄りつきませんよ」さらに俯いてしまった。

「では、ただ待ってるというのもなんですから」そう言って、わたしは百子ちゃんの頬に両手を添えて、こっちを向かえる。

「えっちなことしちゃいましょうか」百子ちゃんの唇に、自らの唇を重ねた。

 百子ちゃんの目が、んっ! と見開かれる。湿った空気の中、互いに重なる唇に熱が帯びる。

「ぷはっ…… 百子ちゃん、よろしいですか?」そう言うと、百子ちゃんはトロンとなり、わたしに身体を預けるように倒れかかってきた。

「お願い……します…」

 シュルと、服を脱がせていく。健康的な身体に、僅かに膨らむ乳房、秋の稲の穂のような綺麗に刈り揃えられた陰部が露わになる。

「百子ちゃんは可愛いです」そう言うと、百子ちゃんの身体からダラリと力が抜ける。

「百子ちゃん、ちょっと横になってください」百子ちゃんは言葉に従うように、木で出来た腰掛けに仰向けになる。

「では、いきますよ」わたしは百子ちゃんの小さな胸を軽く、こりこりと弄る。

「ひゃっ、姫先輩の触り方、えっちです」百子ちゃんは頬に紅を差している。

「百子ちゃんの胸は、かわいいです」そう言って、胸を弄りながら、わたしはもう片方の手を陰部にやる。

「姫先輩……、やさしくしてください」潤んだ目で見上げられる。

「大丈夫ですよ、百子ちゃんにはうんと、優しくします」そう言って、陰部に軽く指を挿れる。

 外からは雨に濡れた湿り気が身体にまとわりつき、百子ちゃんの膣からは指を動かすことによって段々と露が滴ってくる。

「ふふっ、百子ちゃんのここ、トロトロです」小さな口からはタラリと露が溢れ続けている。

 ピチャ、ピチャ

「ふふっ、これは雨の音でしょうか?」

「姫先輩の指、動きすぎです、ひゃっ!」

「わたしの指、百子ちゃんのお露で濡れっぱなしですね……」

「まるで歌みたいです、秋の田の」指をクイッと上に向ける

「ひゃっ!」

 ピチャ、ピチャ

「かりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露に濡れつつ……」

「百子ちゃんの苫の隙間はこんなに小さいのに、露だけは沢山溢れてくるんですね」挿れた指が食べられるように締め付けられる。

「何言って、んっーー!」わたしは動かす指をさらに激しくしていく。

 ピチャ、ピチャ


「んっ…… ざわっ、ち……」最後にそう、微かに呟いた。

 そうしてピシャリと雨が跳ねたと思ったら、百子ちゃんはグタリと倒れた。


◇◇◇


「百子ちゃん……保美ちゃんの事……」

「御免、なさい……」

「わたしは……別に良いの、ですよ……けど、百子ちゃん、つらい、ですか…?」

「違い、ます……あたしは、ざわっちにはただ笑ってくれてたら、それだけで…… ざわっちを笑顔に出来たのは・・・先輩ですし…」

「百子ちゃんは……強いんですね……」

「そ、そんなことっ!」

「ふふっ、雨もあがったみたいですし、いきましょうか」

「はいっ……何も無いところですが……退屈な思いなんてさせませんよ」

「まずは御神木に、あっ、そういえば祭司の方が帰ってきたとかでお祭りも再開されたんです! それに……」

「ふふっ、わたしには百子ちゃんが居ますから」

 そう言うと季節はずれの紅葉のように、みるみると紅く染まった――