「柚明お姉ちゃん、一緒にお風呂入ろぉ〜♪」

桂ちゃんのこの申し出を断る理由も無く、

「ええ、もちろんいいわよ」

と即答してしまった。

桂ちゃんの裸が見られる喜びにすっかり気を取られてしまったのだが、

実際お風呂に入ってみると裸を拝む所じゃないわ!

何というか…上手く理性を保ってられない状態に。

こ、これが世に言う「ムラムラする」ということなのかしら。

「こうしてると何だか昔を思い出すよね〜。あ、そうだ!昔みたいに背中流しっこしよう!」

私が理性をどう抑えるか悩んでいると、桂ちゃんがこんな爆弾発言をしてきた。

「え、あの…桂ちゃん、私は別に……」

「まずは私がお姉ちゃんの背中流してあげるねぇ」

桂ちゃんに弱い私は抵抗することもできず、そのまま背中を洗われる。




ゴシゴシ…




沈黙。

私の背中を擦るスポンジの音だけが響く。

ちょっと背中がヒリヒリしてきたかもしれない。

「桂ちゃん、そろそろ交代……け、桂ちゃん?!」

交代しようと後ろを振り返ると、そこには涙を静かに流す少女がいた。

「うぅ…ヒック……グスッ」

「どうしたの、桂ちゃん?」

私は桂ちゃんの頭を撫でながら優しく問う。

「何か…何かね。自分でもよくわからないんだけど、急に不安になっちゃって…」

「不安?」

「うん。いつか柚明お姉ちゃんも私の前からいなくなっちゃうと思ったの」

「………」

「前はよくお母さんと一緒にお風呂入ってたから、それで…」



ぎゅっ



「ゆ、柚明お姉ちゃん?」

「桂ちゃん、私はあなたの前から決していなくなったりしないわ。絶対に」

「う、うん…」

「だから安心していいのよ。私がずっと桂ちゃんの傍にいるのだから」

「柚明お姉ちゃん…。うん、ありがと」

「………」

「……お姉ちゃん?」

(桂ちゃんの身体って柔らか〜い♪こんなにフニフニしてたっけ?)

今とてもシリアスな場面なのにどうしてこんなことを考えてしまうんだろう……

ああ、せっかく理性を保とうと努力したのにもう駄目だわ。限界を超えてしまった。

私の中のアカイイトがプッツリと切れた。

「桂ちゃん…私は桂ちゃんが好きよ。桂ちゃんは?」

「え?わ、私も柚名お姉ちゃんのこと好きだけど…」

「じゃあ合意の上ね!」

「合意の上って…きゃあ!な、何っ?」

桂ちゃんの疑問には答えず、タイルの上に押し倒す。

「こんなにも可愛い桂ちゃんがいけないのよ……」

そう言いながら私は桂ちゃんの上に覆いかぶさっていく。

「お姉ちゃん!何のことだかさっぱり……んんっ」

桂ちゃんの唇を自分のそれで塞ぐ。

角度を変えたり、小鳥がついばむ様なキスを繰り返す。

「ん…むぅ…んん……」

始めは優しく。徐々に激しく。

桂ちゃんが少し口を開いた所で自分の舌を割り込ませる。

「!!」

舌と舌が触れ合った瞬間、桂ちゃんの身体がビクリと跳ねた。

何も心配することはないという風に桂ちゃんの手を優しく握る。

その意図を感じ取ったのか、桂ちゃんも私の手を握り返してきた。

「ん、うん……んっ…む……ん、ん……っはぁ!」

私は桂ちゃんの舌としばらく戯れていたが、そろそろ苦しくなってきたので唇を離す。

桂ちゃんを見ると目がトロンとしていて、息がだいぶ上がっていた。

「はぁはぁ…柚名お姉ちゃん……いきなりすぎだよぉ……」

「桂ちゃんごめんなさい……」

「私だって心の準備があるんだからね。ちゃんと言ってくれれば私も準備万端…ぼそぼそ」

最後の方は声が小さくてよく聞き取れなかったけど、ちょっと私も強引過ぎたと反省。

いくら桂ちゃんが可愛いからって、強要するのはよくないわよね……

「……でだったらいいよ」

え?

何を言ったのかわからなかった私は聞き返す。

「ごめんね桂ちゃん、もう1度言ってもらえる?」

「だ、だからね!その…お風呂だと風邪引いちゃうから……お、お布団で…ならいい……よ」

顔を真っ赤にしてそう言う桂ちゃんを私はすぐさま布団のある部屋まで連れて行った。






「あっ…あぁ!あ、はぁ……ゆ、柚明…お姉ちゃん……んっ!」

「桂ちゃん…可愛いわ、とっても」

実際桂ちゃんの反応はとても可愛らしかった。少し手を這わせるだけで声が出る。

それを楽しむようにして私は愛撫を続けた。

首から鎖骨へ、鎖骨から胸へ、胸から脇腹へ……

そして、最も敏感で快感を得られる箇所へと辿り着いた。

手で触れてみるとそこはもう洪水状態だった。

「桂ちゃんったらこんなにして…」

「い、いや…言わないでぇ……」

「フフッ、いいのよ。これは桂ちゃんが私を感じてくれている証拠なんだから」

「証拠?」

「ええ、好きでもない相手ならこんなにはならないわ」

「あ…」

「だから桂ちゃんがこんなに感じてくれて嬉しいの。桂ちゃんは?」

「うん。私も…私もお姉ちゃんに触られると、ドキドキするけど嬉しいよ」

「そう。よかった」

桂ちゃんに微笑みかけると行動を再開させる。

まずは下の口にキス。そして割れ目に沿って舌を這わせる。

「ああぁっ!!」

丁寧に丁寧に這わせていく。するとどんどん蜜が溢れてきた。

更にそれを一滴も漏らせまいと舌で舐め取っていく。

「あぁぁ!あっ…あん!……は、はぁ…あっ…ん、んあっ!」

桂ちゃんの息が上がってきた所で、愛撫する場所を変える。

先程の愛撫ですっかり自己主張している小さめな突起物を舌で突付く。

「ひぅっ!」

足が閉じられようとしたので、手で押さえて開かせる。

そのまま舌での愛撫を続ける。

「いやぁ…あっ、何か…ん!変だよぉ……あぁ!」

もうそろそろだと思った私は、激しく舌を動かす。

「あん!あっ…は…ん!んぁ…はぁっ……あ、ん…んっ…あ!」

最後は愛芽を口で包み込んで思いっきり吸い上げた。

「あ、あああぁぁあぁあああぁあああぁああぁっ!!!」

桂ちゃんは腰を突き出すと動かなくなった。しばらくして力が抜けたように腰を落とす。

そんな桂ちゃんを優しく抱き寄せた。

「はぁ…はぁ……ゆ、柚明お姉ちゃん……」

「ん、なぁに?」

「いなく…ならないでね。はぁ…いつまでも…こうしていて……ね」

「ええ。いつまででもこうしているわ、桂ちゃん」

桂ちゃんの頬に手を添えると唇にそっとキスをした。これが指きりの代わりとなるように……





― 完 ―






陽子「今晩のおかずにと思ったけど……何かイマイチよねぇ。始めはコメディタッチだったのに…。

   こやつの同人誌は二度と買わないでおこう!さて、他を漁りに行きますかっ」