246 :名無しさん@ピンキー:2012/10/14(日) 19:07:09.70 ID:JGlZZ016
もう聞こえていないようだ。
かつての友人に、倒すべき鬼に、真後ろから抱かれて。あまつさえ紛い物の肉に蹂躙され、
わたしの膝を濡らす。どんな気分なのかな。
「あう、ん、ぅ、あああ!」
ラストスパートだと言わんばかりに、わたしは烏月さんの身体を抱きしめた。この方が力
が入れやすくて、しっかり奥まで届きやすいんだ。もっとも、わたしには何も生えていな
いんだけれど。気分の問題、かな。身じろぎする烏月さんもまた可愛らしい。
そうして気を遣るまで、このまま座らせて揺する。隠したって無駄だもん。
「……烏月さん、これ好きでしょ」
「ちが、う、っん」
「違わないもん」
「っ〜〜〜!!!」
背中も好きだもんね。わたし知ってるんだよ。この姿になってから、みんなの事よく分か
るようになったんだ。悲しい事、嬉しい事、気持ちいい事。何を怖がっていたんだろう?
始めからこうしてしまえば良かったのに。
『誰にも言わないから』それだけで、こんなに簡単に手に入ったのに。
素直じゃないんだから。烏月さんも、自由になろうよ。
「えい」
「んううっ!?」
腫れた肉芽を捏ねた。
247 :名無しさん@ピンキー:2012/10/14(日) 19:26:51.11 ID:JGlZZ016
こんなになってるのに、嫌いなんて嘘。乳首も張ってる。これで嫌なんてうそ。びしょび
しょになったスカートを捲ると、まるでわたしがお漏らしでもしたみたいなのに。とろと
ろに蜜を垂らして……ねぇ、これ全部、烏月さんがやったんだよ。
「う、あ、あああ、っん……!!!」
びくびく震えて、烏月さんがしな垂れかかってくる。鬼のわたしに身体を許して、出され
ちゃったんだよ。なのに遠慮もしないんだね。そういうこと言うといつも怒るのに、もうどうでも良いみたい。
それで良いんだよ。烏月さん……。
わたしと烏月さんはベッドに寝そべったまま、なにも喋らなかった。時計の針はもう一周
してしまって、きっかり夜中の二時を指している。誰もが寝静まる逢魔の、丑三つの時に、
ひとの気配がある筈もなく。虫の声だけが耳を震わせた。
「烏月さん、顔見せてよ」
「……嫌です」
「見せて」
わたしが鬼になったあの日、サクヤさんに思い付く限りの我が儘を言って泣かせてしまった
日、思い返してみれば、丁度こんな夜だった。夏の名残が耳障りで、これほど疎ましく思
った試しは無かった。
「見せないと……えいっ」
「!?」
わたしは、このけだるい時間が好きだ。