# 参加ID一覧
# 765 , 774-775 : vS+p1htC様
# 769 : KM0SfdpU
# 772 : FfraoZpL様
# 778 : FzgEsEXi様
# 780 : 8QRoHlBz様
# 782 : HMSh6WXL様
# 792-793 : FsmlYhn5
# 805-806 : CRpUrEZB様
# 810 : X2DQ1Vxr
# 818 : cG0SLseB様
# (以下本編)
765 :名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 01:13:18 ID:vS+p1htC
「あれ?このパンツみたいなモノなにかな?」
押し入れから何か黒いパンツみたいなモノを見付ける桂。そこへ、柚明がやって来る。
「どうしたの?桂ちゃん…アラ、それ私が昔穿いてたブルマーじゃない?」
「そうなの?へぇ〜ブルマーってこういうモノなんだ?」
珍しそうに柚明が穿いていたブルマーを眺める桂。
「そんなに珍しいかしら?あ、桂ちゃんの時は体育は短パンだったの?」
「うん」
「それなら知らなくても……」
なにやら思い付く柚明。
「ねえ、桂ちゃん…」
「なにかな?」
「そのブルマー穿いてくれないかしら?……体操服も着て」
突拍子もない事をいきなり呟く柚明。
それに対し桂は……。
「え?……柚明お姉ちゃんのブルマーを穿くの?」
―ドキドキ…。
柚明のブルマーを穿くなんて想像するだけで、心臓はドキドキしている。
「ええ…そうよ桂ちゃん」
「うん……柚明お姉ちゃんのブルマーなら……いいよ」
赤面しながら了承する桂であった……。
769 :名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 03:13:49 ID:KM0SfdpU
ブルマーと体操服を持って、着替えのために部屋を移ろうと思った桂だが、
「さ、桂ちゃん。着替えるところもちゃんと見せてね」
当たり前のように微笑む柚明に異を唱えることもできず、恥じらいながら、その場で着替え始めた。
まず上半身を体操服に。次は、スカートを脱ぎブルマーに。伸縮性のある生地は、桂の丸いヒップも難なく包みこむ。
「どう……かな?」
ブルマーの裾から下着が見えないように気を配りながら、着替え終わった姿で正面に向き直ると、真剣な表情で腕組みする柚明と目が合った。何か言葉を掛けてくれるかと待ったが、しかし柚明は、なぜか無言のままだ。
「えーと……似合わない……?」
ブルマーを穿いてと言ったのは柚明の方なのに、何も言ってくれないのは、あまりの似合わなさに言葉を失っているのだろうか? 桂の心を、不安の影がよぎる。
柚明は、桂のナマ着替えを、かぶりつきの特等席で見ていた。
幼い頃の桂ももちろん可愛かったが、しばらく見ない間に立派に成長した彼女は、はっきり言って柚明の好みストライクど真ん中である。
その彼女が、ブルマー姿になってくれるという。――少し、自分が強制した気がしないでもないが。
恥ずかしさのせいか、頬を染めながら着替える桂の、一挙手一投足を柚明は見守っている。そして、
「どう……かな?」
着替え終わり、上目遣いにこちらを窺う桂を目の当たりにし、柚明は心の中で喝采を挙げた。
似合ってる、似合いすぎてるわ、桂ちゃん……!
たかがブルマー、されどブルマー。「幼児体型には、ブルマー姿がよく似合う」と言ったのは太宰だったか。本人が気にするといけないので言わないようにしているが、やはりブルマーは、桂のようにウエストのくびれが曖昧な体型の方が似合うのだ。
……しかし。
ふと、言いようのない違和感に襲われた。何かが違う……? いや、何かが足りない。
似合っていることは疑いようがない。しかし、ほんの一押し、何か――
「あ、アレよっ!」
思わず声に出して、今度は柚明が慌ただしく押し入れを探り始めた。程なく目的のモノを見つけ出し、柚明は心の底から安堵した。これで完璧に違いないっ!
「これ、これも付けてみて桂ちゃんっ!」
興奮気味に、柚明が高々と右手で掲げたモノを、信じられない想いで桂は見つめた。
「それ、まさか……ネコミミ……?」
772 :名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 07:53:19 ID:FfraoZpL
この時、桂はふと過去を回想した。
『陽子ちゃん。萌えって何かな?』
桂からの何気無い質問に対して、陽子は「お前だッ!」と突っ込みたい衝動を必死に抑えた。
『そうね…。それはきっと自然に体現される物だと思うわ』
『自然に?』
今一つ要領を得ない困り顔の桂なども十分一枚絵に出来るほどの萌えなのだが、ここでも陽子は敢えて突っ込まなかった。
『だから、難しく考えなくて良いわ。もし誰かにそれを必要とされたなら、何を求められてるか自分で考えみて』
はとちゃんこそが萌えの理想形なんだよと言えば話は早かった。しかし、陽子がそれを言わない理由は二つ。
一つは余計な知識や先入観で桂の自然な萌えを阻害させない事。
変に媚びて失敗した例を陽子は二次・三次を問わず知っていたから。
そしてもう一つは桂の機転だった。
友人としての付き合いから、桂はここぞという時に限っては素晴らしい機転を発揮出来る女の子という事を理解していた。
だからこそ、陽子は敢えて抽象的な助言を選んだ。
ちなみにこの時の桂は、たまたま手に取った雑誌の中にある『萌え』というキーワードについて質問しただけなのだが…。
774 :名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 17:00:23 ID:vS+p1htC
(これが『萌え』ってヤツなんだね陽子ちゃん)
ちゃんと理解しているのか、してないのか判らないが、桂は柚明からネコミミを受け取り頭に装着する。
「桂ちゃんカワイイ〜♪」
ネコミミを装着した桂を見て、柚明は感激し桂を抱き締める。
「えへへそうかな?にゃあ〜〜ん♪」
照れつつも猫真似をしながら猫の様に柚明にすり寄る桂。
「よしよしカワイイ猫ちゃんでちゅね〜」
「柚明お姉ちゃん大好きにゃあ〜♪」
今、羽籐従姉妹は幸せの絶頂にいた…が、その時であった。
―バタン!!
何故か、突然アパートのドアが開かれた。
「何?」
「あ、あなたは…」
ふたりは、開かれたドアの方注目する。
そこにいたのは…。
775 :名無しさん@ピンキー:2010/03/27(土) 17:04:24 ID:vS+p1htC
突然現れた乱入者の正体は?
『烏月さん!!』
そこにいたのは、千羽党の鬼切り役である千羽烏月だった。
「桂さん無事かい?」
「いや、その…無事というか…」
呆気にとられる桂。
「烏月さん…その恰好はなんですか?」
烏月に問い掛けてしまう柚明。問い掛けてしまうのも無理は無い…何故ならば……。
「烏月さん…私がいうのもなんだけど……なんでウサミミ付けて、体操服にブルマー姿なのかな?」
そう烏月は、頭にウサミミを装着し体操服にブルマー姿で桂達の前に参上したのであった。
「違うよ桂さん…コレはブルマーじゃないんだ」
「じゃあなんなの?」
「コレは…スク水の上に体操服を着てるだけなんだ〜〜〜っ!!」
『なんじゃそりゃ〜〜っ!』
アパートに羽籐従姉妹のツッコミが木霊した。
「実はまだ仲間がいるんだ」
778 :名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 09:49:14 ID:FzgEsEXi
そう言って次に出てきたのは。
「…ちょっと失礼しますです」
突然事切れたかのように倒れこむ烏月と入れ替わって、しゃしゃり出る葛だった。
「葛ちゃん?……えっと、一体これはどういう事なの?」
葛もまた自前の耳と尻尾に合わせたフリフリの衣装に身を包んでいた為、まず何を聞くべきか逡巡した桂。
しかし、相手の戸惑いなど全く意に介さぬ様子で葛は淀みなく説明を始めた。
「実はですね。携帯ゲーム版アカイイトの為の撮影会を急遽、今日執り行う運びとなった訳ですよ」
「撮影会?どうして撮影なんかするの?」
質問されるほどに存在感を発揮する説明キャラとしての役割を、葛は全うする。
「アカイイトが最初に世に出た時も、販売店舗様に向けて様々な宣伝画像を用意しましたよね。今回もそれと同じ事です。
あっ、ちなみに先ほどの奇怪な言動につきましては私の暗示が少々失敗したのが原因ですので、お気になさらず」
一体、烏月さんに何をしたのだろうか…。そう訊ねたい気持ちは確かにあったが、烏月さんの名誉の為にも我慢しようと桂は言葉を飲み込んだ。
「さてさて。それでは早速始めていきますよー」
そして、其処は既に撮影会場と化したのであった。
780 :名無しさん@ピンキー:2010/03/28(日) 23:56:44 ID:8QRoHlBz
一方その頃、
某アパートの一室。
「……なんか、嫌な感じがするねぇ」
日本酒のなみなみつがれたお猪口を手に、サクヤが鼻を鳴らし、眉をひそめた。
「えぇ〜? いきなりどうしたんれすか、浅間さん?」
テーブル向かいの席に座っている、葵花子が尋ねる。
その呂律は回っていない。頬に朱がさしている事からも、酔っている事は明らかだ。
「な〜んか、知人からハブられてるような気がしてねぇ。あたしは鼻が利くんだよ」
「あはは〜。鼻が利くって、犬じゃないんれすから〜」
「いや、犬っていうか、一応狼――まあ、いいさね」
今この時、共に呑んでいる相手の事を忘れて、他所を気にかけるのも非礼だろう。
(まあ、葛がなにか仕組んでたんなら、それは後でのしをつけて返すとして――)
「れも浅間さんが犬耳とか狼耳とかつへたら、凄く萌えかもひれまへんね〜」
「……いや、どっから出てくるんだい、その発想?」
酔っ払いの奔放な思考についていけず、サクヤは呆れたようにかぶりを振る。
「あ〜、それか虎耳とか〜? ほら、サクヤさんって大虎ですし〜。あたしの倍くらい呑んでるのに、顔色ひとつ変えずに〜」
「大虎、ねぇ。まあうわばみ呼ばわりされるよりはいいけどさ」
呟いてから、ふと思いついた表情を見せ、にっと口元を妖しく歪める。
「けどま、狼にせよ虎にせよ、捕食者って点じゃ一緒だね」
「ん〜、そうれふけど、それが何か?」
「そして、花を初めとする植物ってのは、基本的に被捕食者だよねぇ」
「……んぇ? れも、狼も虎も、草食じゃないれすよ?」
「んふふ、その点はまあ、あたしは雑食でねぇ」
酔った頭に疑問符を浮かべている葵花子の様子に、サクヤは笑みをますます深め――
782 :名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 01:46:29 ID:HMSh6WXL
「あれぇ、サクヤさんも、実は酔ってますね?」
そうやって、心を許したように気軽な言葉が出てくるのは酒の為であろうか? 私をそういった人として見てくれているのか?
永い歳月を生きてきて、確かに酒を酌み交わすのも、歴史の話をする人も数多くいた。”いた”のである。人は儚い。いたと思えば、すぐにいなくなる。
だからこそだろうか、どこか哀愁の想いを持ちながらも、今、目の前で酒の力を借りているとは言え、心開いてくれている友を見つめる。
眼鏡の透き通った硝子越しに見える瞳は潤んでおり、頬はほんのり朱が差している。酒気を含んだ吐息は温かく、艶めかしい。
触れたい……そう思った。
そう考えてしまうのは、私も酔っているからだろうか。だから私は軽く応える。
「あぁ、酔ってるかもしれないねぇ」
そう言って、ふらりとよろけるように花子に寄りかかる。
花子も私同様、胸が大きい為、互いの乳房同士が柔らかくぶつかる。
「えっ? えっ? サクヤさん?」
そう言い、朱かった頬が、少し赤みを帯びてくる。
「酔ってるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。わたしゃ、花子をよく見てみたいのさ」
「えっ? それって、どういう……?」
「わかんないかい? それとも……とぼけてるのかい?」
と言って、にやりと笑う。
それと共に、花子のシャツの裾から手を入れる。大きさゆえにか、シャツはぴったりと花子の身体の線を辿っている。そこに私の手の形が浮き出る。私は、乳房を軽く一揉みしてみる。
草花を表した名には似ず、肉感的で、乳房は片手では包みこむことが出来ない大きさである。その柔らかさは若干の弾力を含んでいる。何よりも花子の温かさが手から直接伝わり、心に花が咲いたように気持ちが温かくなる。
花子からは可愛らしい少女のような「あっ……」という声とともに、酒の匂いをたっぷり含んだ息が漏れ、私の耳と鼻を刺激する。
792 :名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 00:59:05 ID:FsmlYhn5
「いい声だね」
サクヤは、花子の耳元で囁き返し、その流れで耳たぶを口に含んだ。舌先で耳の輪郭をなぞり、甘噛みし、フェイントで息を吹きかける。刺激に反応する花子の身体は、更になまめかしく震え、サクヤの手の中の乳房も、心持ち熱さを増したように感じられた。
「かわいいよ、葵。ほら、先っぽがこんなに固くなってるよ?」
「あ……、だって、浅間さんが……浅間さんが触ってるからじゃないですかあ……」
ゆっくりと揉みしだき、たまに人差し指で尖端をつつくと、我慢しきれないのか、花子は腰から波打つように身体を弾ませた。付き合いは長いものの、未だ一線を越えていない相手との情事を目前にし、サクヤの期待はいやが上にも高まっていく。
「葵、あんたの身体、もっとよく見せとくれ」
サクヤの言葉に、花子は声なき声で肯定する。聖職に就き、片手では納まりきらない豊満な乳房を持つほど女として成熟しても、その中身はまだまだ幼い。場数を踏んでいないであろうことが容易に推測できる無垢な反応に、サクヤはつい、いつも心の片隅にいる少女を連想してしまった。
「この大きさと感度が、あの子にもあったらねえ……」
――注意一秒怪我一生。部屋の中に漂っていた淫靡な雰囲気が、一瞬で凍りつく。
「あっれー? 浅間さん、今なんて言いましたー?」
サクヤの下で、泣きそうなくらいに悶えていたはずの花子の顔に、冷たく歪んだ笑みが浮かぶ。
「『あの子』って言ってませんでした? 私の聞き違いですかねえ」
固まっているサクヤをやんわり押しのけるように、花子は半身を起こした。着衣の乱れを何事もなかったように整える。眼鏡が妖しく光る。
793 :名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 01:01:59 ID:FsmlYhn5
「いや、あの、何でもないよ、葵。うん、あんたの聞き違い……じゃなくて、あたしが――」
「あんな場面で、ほかの女の子のことなんか考えませんよねえ、普通は。それに、嘘もいけませんよ。仮にも私は教師ですから、嘘をつく人に罰を与えないわけにはいかないんですよねー」
そう言って葵は、おもむろに自分の鞄から何かを取り出し、
「はい。まずはこれから行ってみましょうか」
サクヤの目の前に自慢げに差し出した。
「え……? 葵、何の冗談だい?」
「申し開きはあとで。取りあえず嵌めちゃいましょうね」
サクヤが驚くのも無理はない、葵が取り出し、サクヤの後ろ手に強引に装着したモノは、
「なんであんたが手錠なんて持ってるのさっ!」
そう、きらきらと光を反射するところがちょっとオシャレな、しかし素人目にも頑丈に見える手錠だった。
「さすが浅間さん、シルバーのアクセが似合いますねー」
「そうじゃなくて! 葵あんた、酔っぱらってるのかい? なんであんたがこんな物騒なモノ持ってるのかって聞いてるんだよ」
「たいしたことじゃないですよ? 私が顧問やってる部活の備品を、ちょっと借りてきただけですから」
事も無げに葵は言うが、それが更にサクヤの混乱に追い打ちを掛ける。
「部活って、いったい何の顧問やってるんだよっ」
「あれ? 言ってませんでしたっけ、剣道部ですよ?」
「聞いてるよ、聞いてるから疑問なんだよっ!」
しかしサクヤの言葉が耳に入っているのか否か、花子は再び、鞄をごそごそと探り始めた。
「うーん、残念だけど手錠はあんまりお気に召さなかったみたいですねえ。じゃあこっちならどうでしょう?」
自信ありげに、次に葵が取り出したのは、革でできた紐状のモノだ。
「本革ですよ、本革。素人にも縛りやすくて、縄のような編み目もつかない、いやあ、至れり尽くせりっていう逸品ですよねえ。あ、縛るのに服が邪魔ですから、脱がせちゃいますね」
「……葵、あんたまさかこれも……?」
「はい、部室から借りてきました」
「どんな部活だいっ!」
それだけに留まらず、次々と繰り出されるナイスでクールなアイテムに、サクヤの神経は焼き切れそうである。
(桂、柚明、ああもう誰でもいいから、ここから救って、お願い……)
しかしその願いは、あちらはあちらで盛り上がっていた彼女たちには届かないのであった――。
805 :名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 11:51:25 ID:CRpUrEZB
サクヤと花子がエロい事をやっている同時刻。
桂達はと言いますと…。
「いやーん烏月さんてば、私が穿いてたブルマーを頭に被らないでよ〜」
「桂さんのブルマァ〜〜〜」
烏月が桂が穿いていたブルマーを脱がして頭から被っている。
どうやら葛にかけられた暗示が、かなり変な方向に効いてしまい、いまだに錯乱しているようだ。
「ほんとは私のブルマーなんだけど」
「柚明さん…どうしましょうか?」
「とりあえず動画を撮っちゃいましょう葛ちゃん」
「ラジャー」
柚明の指示通りデジカメで桂と烏月の痴態を納める葛。
「いやーん!だから上まで脱がさないでよー!」
「へっへっへっ…桂さん脱いでくれんかのぅ」
今度は、桂の着ている体操服まで脱がしにかかる烏月。
806 :名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 11:54:52 ID:CRpUrEZB
愛する桂のピンチに柚明は…。
「桂ちゃん…お姉ちゃんも後で混ざるから……頑張ってね」
傍観を決め込んでいた。
「観てないで助けてよ〜お姉ちゃ〜ん…なら葛ちゃ〜ん」
呼ばれた葛は、というと……。
「おおう…あ、桂おねーさん柚明さんも混ざったら私も混ざりますので、それまで頑張ってください」
「そんな〜〜あ、いや烏月さんそこは……」
「おおうっ!烏月さんもう一息ですよ!!」
デジカメで桂達の痴態を撮影しながら柚明と同じく傍観を決め込んで、部下の烏月を応援している。
あてにならない姉と上司であった。
「うははははっ4Pじゃあ〜〜」
「いやぁ〜〜〜ん」
暴走する烏月。
救いの主は現れるのか?
810 :名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 00:44:17 ID:X2DQ1Vxr
強者どもを相手に、依然として桂のピンチは続いている。
「も、もうこうなったら、最後の手段……!」
烏月のタックルを紙一重でくぐり抜け、桂は自分の携帯に駆け寄った。目的はもちろん、自分の味方になってくれるであろう少女を呼び出すためであったが、
「桂、あなたってホント馬鹿ね」
桂の呼びかけを待たず、その少女は呆れ顔で姿を現した。
「ノゾミちゃんっ、来てくれたのっ!?」
「相変わらず甘いわね。そういう御目出度いところが馬鹿だっていうの。少しは考えてご覧なさい? こんなに盛り上がってるところに呼ばれて、私が水を差すような真似をするわけがないでしょう?」
不敵な笑みを浮かべ、桂のお守りに依る少女、ノゾミは桂とその周辺を見渡し、わざとらしくため息をついた。
「ノゾミちゃん、助けに来てくれたんじゃないの……?」
最後の頼みの綱も味方ではないのか? 泣きたくなるような絶望に襲われつつも、桂は一縷の希望を胸に、ノゾミに懇願した。
「お願いノゾミちゃん、助けてくれたらブルマー穿かせてあげるからっ!」
「……え?」
余裕のある表情で、桂をいたぶる者たちの列に加わろうとしていたノゾミが、一瞬動きを止める。脈ありか? ノゾミの逡巡を見て取った桂は、攻撃は最大の防御とばかり、一気に畳みかけた。
「ブルマーだよ? ノゾミちゃんの時代にはなかったでしょ? それに、ノゾミちゃんの着物の長さ的に、絶対似合うと思うよ? うん、きっとブルマーって、ノゾミちゃんのために存在するんだよ!」
「私の……ため?」
「そうだよ! 着物の裾に、見えそうで見えない感じで隠れてるブルマーっていうのが、一部のコアな人たちにとっても好評なの! ノゾミちゃんにしか穿きこなせないよ!」
桂の必死の語りかけが、ノゾミの心を動かし始めたのは誰の目にも明らかだ。彼女の視線は、吸い寄せられるように、烏月の手で弄ばれているブルマーに釘付けになっている。
「私の……ブルマー……」
しかし、この展開が、桂やノゾミを除いた者たちに面白いわけがない。
「それは、私が桂ちゃんにあげたモノよっ!」
818 :名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 12:33:31 ID:cG0SLseB
「それは私が桂ちゃんにあげたモノよ」
「いいえ、今現在頭からブルマーを被っている私に所有権が有るのです」
「鬼切りのモノは、頭のモノ…と言う訳でブルマーの所有権は私にあります」
「桂が穿いた下着は、あたしのモノよ」
「あの…お姉ちゃんのいうとおり、あのブルマー私が貰ったんだけど……」
それぞれが、主張をしてブルマーの所有権を争っていた。
実に不毛な争いである。
「あたしらも混ぜんかーい!」
何故かその場に、サクヤと花子が乱入する。
「あなた達!そんなにブルマーが欲しいなら私と夏夜さんが穿いてたブルマーを提供します」
『いらんわっ!!』
「がーんΣ( ̄□ ̄)!」
速攻で拒否された花子に未来はあるのか?