280 :名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 00:28:04 ID:lyBV1VOr

「は〜とちゃん!うりゃっ!」

 ぽよん、と陽子ちゃんがマットの上の私の上に乗っかってくる。

「きゃあ!?よ、陽子ちゃん、危うく転覆するところだったよ〜」

 波に揺られて物思いにふけっていたところをいきなり破られる。

「いやー、海に来るとついハイテンションになっちゃってね。まあ許せ」

「危ないんだから、あんまり無茶しちゃダメだって」

 と、たしなめる。

 お凛さんがいないと、わたしがこういう役目なんだろうか。

「むー、一人で大人ぶっちゃって。はとちゃんだって、今日の海水浴は楽しみにしていたんでしょ」

「だから?」

「一緒にはしゃごうよ、何の気兼ねなくさ。はとちゃんと二人っきり、初めての海水浴だよ?」

 二人っきり、といわれるとちょっと意識してしまう。

 先ほどから一人でボーっとしていたのは、それを考えていたからでもある。

「それはそうと、はとちゃん、今日の水着、新しい奴?」

「う、うん、そうだけど・・・」

「なんかさ、それってあたしに見せるため?そう考えると萌えるんだけどさー」

「もう、陽子ちゃんったら」

「だって露出度高いよ?それ。普段おっとりとしたはとちゃんがそんなセクシーな格好していると、なおいっそうドキドキするもん」

 ドキドキするんだ。なんか、嬉しい。

「えへへ、ちょっと大胆だったかな?」

「んー、簡単にほどけそうだからポロリみたいなサービスがあるとうれしいな」

「ありません!」

 もう陽子ちゃん、へんなことばっかり。

「それにしてもはとちゃんってストライプ好きだよね」

「そう?」

「だって、この間の下着チェックの時も、縞パンだったじゃない」

「縞パンって言わないでよー。ああいうの珍しくないと思うんだけど」

 あと、チェックと称してスカートめくりはやめて欲しい。

 別に陽子ちゃんに見られるのはいいんだけど、みんな見ている前でやるのはどうかと思う。

 いくら女子高とはいえ。

 見たいなら、みんながいないところで、二人きりの時にやればいいのに。

「はとちゃん?おーい、はーとちゃん…ありゃ、またトリップですか。…よし!」

 ふと気がつくと。

「ああー!?陽子ちゃん、何してるの!」

「いや、これビキニの紐ブラと紐パン、引っ張ったらほどけるかなーって・・・ごめん」

「は、早く拾ってきてー!これじゃ動けないよーっ!?」

「はとちゃん、あんまり暴れると!」

 どっぱーん。

「きゃあー!?がぼがぼがぼっ!」