あたしはとさっと桂をやさしく床に押し倒す


手を投げ出して一瞬あっと小さく声をあげた桂の流し目が蠱惑的で、桂に誘われているような気がした


桂「サクヤさん・・・」


そう言って呟く桂の唇、濡れた瞳、赤みを差した頬


視線を少し下にずらせば乱れた制服からのぞく健康的な鎖骨


その鎖骨のラインから流れるようになだらかに膨らんだ胸


桂が呼吸をする度に胸は上下して、艶かしい唇は吐息に濡れる


そんな桂の様子が分かる程にあたしは桂に近づいている


そして、はぁっ、はっ、と徐々に息を逸らせる(はやらせる)桂に魅せられたようにあたしの動悸と吐息も同時に速くなる


あたしに桂の吐息が聞こえてるんなら桂にだってあたしの興奮した吐息が聞こえてるはずだ


そう、桂にだってあたしが桂に興奮してることが分かるはずだ


サクヤ「桂・・・、制服脱いで。」


桂に興奮した熱い吐息のままあたしはそう呟く


桂「あ・・・、うん。」


心ここにあらずといった惚けた顔で制服のボタンを一つ一つはずしていく桂の手つきがもどかしい


そしてボタンが外れていくごとにあらわになっていく桂の素肌


乱れた制服のシャツからのぞく桂の素肌はたまらなく扇情的で


桂が制服を脱ぎきる前にあたしは桂にそっと触れる


桂「んっ、さ、サクヤさん?」


サクヤ「桂、もうするよ。我慢できない。」


あたしはそう言って桂の返事を聞く前に桂の細い腰に手を這わせる


桂「あっ、、、。」


スカートの上から恥骨の部分を下から上へなぞる様に一撫でし、すっとスカートのホックを外す


その隙間から手を差し入れ、あたしは背中側へ手をまわして背骨にそって桂を撫であげる


その瞬間桂が


桂「んっ、あっ、。」


と喘いで背中が弓なりに反って腰が浮いた


サクヤ「桂、あんた背中が弱いのかい?」


聞いた途端に桂の顔がさぁっと赤みを増し、それでふくれてしまった桂は恥ずかしさからか


顔を背けてしまった


桂「そんなこと、んっ、聞かないでよさっ、サクヤさんっ。」


あたしはその桂の返事を聞きつつも桂の背中を上下に撫で続ける


頬を赤く染めて吐息を徐々に激しくしていく桂が可愛くてもっと喘がせたくなる


桂があたしに初めてみせる姿、その声


あたしの手で桂を喘がせたい


あたしだけが桂を喘がせたい


桂「さっ、サクヤさんっ、んっ、ふっ、背中ばっかりっ、んぅっ。」


サクヤ「いや?」


桂「そんな風に聞かないでっ、サクっんっふむぅっ。」


桂が最後まで言い終わらないうちにあたしは不意打ちのキスをした


桂が可愛いから悪いんだ、そんな可愛い声であたしの名前を呼ぶから・・・


あたしの名前を呼んでくれる桂


あたしのことをサクヤと呼んでくれる人は過去にも居たけど


もうその人は居ない、その人はもうあたしをサクヤと呼んでくれない


あたしをサクヤと呼んでくれるのは今目の前に居る桂だけ


桂が名前を呼んでくれるだけであたしの心は桂だけになって、桂に依存していく


あたしは桂がいなかったらきっともう駄目なんだと思う


桂に寄りかかって生きている


それはきっとお互いに負担が掛かって桂にとってもあたしにとっても健康的だと言える関係じゃない


でももうあたしにはどうすることも出来ないんだ


だってそうだろう?


桂と過ごす時間に比例してあたしは桂にどんどん依存していくんだ


自分で歯止めをかけることが出来ない


あたしはもう、桂たちがくれた優しさから離れるなんて出来ない


桂から離れる、そんなことを考えるだけであたしはどうしていいか分からなくなる


サクヤ「桂、桂っ、桂っっ!。」


桂「んっ、ちゅじゅっ、はっ、ちゅ。」


だからあたしは桂がここにいるって確かに感じたくて


桂があたしに応えてくれるって確かめたくて桂に激しくキスを求める


桂「ちゅ、サクヤさっ、んじゅっ、ぢゅっぢゅるっ。」


桂はしっかとあたしを抱きすくめて両手で迎え入れるようにしてくれた


桂に抱かれる感触は心地よくてとても安心する、桂があたしを受け入れてくれてるんだって思える


触れ合う身体が堪らない、暖かくて温かい


だけど抱かれているあたしは心のどこかで灰暗い寂しさにも似た感情を持っている


桂が優しいから、あたしは桂の優しさに甘えて、桂に寄りかからせてもらってる


あたしは誰かがいないと寂しいんだ、そんな弱いあたしを桂は甘やかせてくれる


昔、周りと違う疎外感を持っていた私に優しくしてくれた姫さまのように


でも姫さまはあたしのことをもう呼んでくれない


あたしはもう姫さまに触れることが出来ない・・・


そんなことを考えていたからだろうか、桂がふいに


桂「サクヤさん?どうしたの?」


と聞いてきた


あたしは桂に姫さまの影を重ねているかもしれないというその後ろめたさを感じて


すぐにあぁ何でもないよと応えようとして桂に顔を向け、瞬間声を失った


サクヤ「あっ・・・ひ、姫さま・・・。」


唇が動いて声が出てしまっていた


それでも辛うじて搾り出した声だった


驚きと夢の中にいるかのような現実感のなさで声はきっと掠れてしまっていただろう


部屋が少し暗かったというせいもあったかもしれない


でも桂の長い髪が床に扇状に散らばっている様は


あたしの記憶にある姫さまと髪の色、顔、肌、全てが本当に似通っていて


桂が姫さまにだぶって見えていた


桂「えっ?」


サクヤ「あっ・・・。その、ごめん。」


しまったと気づいても今更もう遅い


桂に聞かれてしまった、桂に知られてしまったかもしれない


あたしが桂に姫さまの影を重ねていたかもしれないって


桂に嫌われる、そう思うと急に怖くなってきて身体が芯から冷えて硬くなっていく


サクヤ「あっ、、そのっ、、けっ、桂・・・。」


声が震えているのが自分でも分かった


あたしは桂に嫌われたくない一心で声を出そうとする


桂に言わなくちゃいけない、桂が好きなんだって


だけどその言葉を形にしようとするまえに


桂「姫さまってサクヤさんの夢に出てきてた人のことだよね?」


サクヤ「あ、あぁ。」


そう応えるのが精一杯だった


桂「むー、えいっ。」


サクヤ「けっ、桂っ。」


桂は両手であたしの頭を抱えてぽふっと自分の胸に抱きすくめてくれた


何を言っていいか分からないあたしを遮るように


桂「あ、あのねっ、サクヤさん。サクヤさんが今何を思ってるのかは分からないけど  


  わたしはどんなサクヤさんでも嫌いになったりしないよ。」


サクヤ「桂?」


桂「サクヤさんは私より何年も長く生きてるし、私には分からないことも一杯あると思う。

  

  それに私はサクヤさんが思ってる事とか考えてる事知りたいと思ってるし私もサクヤさんに


  私が思ってること知ってもらいたいよ。」


サクヤ「あ、う、うん。」


そうあたしに言ってくれる優しい桂


桂がこんなにも優しいからあたしは桂から離れられなくなる


桂が欲しくなる


桂にどんどん嵌っていく


あたしはこんなに弱くて駄目なのにそんなあたしに言葉で想いを伝えてくれる


そんな優しい桂に応えないといけないと思うけど、我慢できず自然に頬を伝う涙を今は隠せそうにない


桂「だからね、私が言いたいのは、その、私はサクヤさんの事が好きだから

  

  サクヤさんが怖がってる事も一人で考えないで私に話して欲しいって事で、あのぅ、そのぅ、


  つまり・・・、さっきみたいに一人で泣きそうな顔しないで、サクヤさん。」


サクヤ「あっ、う、うぅっ、なんだか恥ずかしいねぇ。」


桂の前で自然に泣き顔を見せている私はごまかすようにそう言って


掴んでいる桂の制服の袖をぎゅっと強く握る


桂「私は恥ずかしくないよ?サクヤさんのこと知りたい


  もっとサクヤさんのこと私に教えて?」


あたしが桂のことを姫さまに重ねているかもしれないと伝えても


きっと桂は受け入れてくれると思う


桂の優しさには際限がないんだ、だからあたしは桂に惹かれていく、そんな桂にずっと甘えている


そして桂に依存していく自分が怖くてたまらない


桂に受け入れてもらえばもらうほどあたしは桂から離れられなくなって


もっと桂に惹かれていく


だけどあたしはその後が怖いんだ、桂がいなくなってしまったらってそう考えるだけで


もうあたしは耐えられそうにない、桂があたしの側に居ないなんて考えられない


だけど桂とあたしは生きる長さが違う


桂が居なくなってしまうって分かっていても、桂に惹かれていく自分を抑えることが出来ない


どうしようも出来ない別れが待ってて先のことが怖くてもあたしは今桂と一緒にいたいんだ


それが今想っているあたしの桂への全て


サクヤ「あのさ、桂?」


桂「うん、何?サクヤさん。」


桂に面と向かって伝えるのは今はまだ恥ずかしいから


制服の袖を強くにぎったまま桂の胸に顔をうずめてあたしは言葉をつないでいく


サクヤ「あっ、あたしは桂のことが好きなんだ、だから桂がいなくなるのが怖い。

 

    桂に嫌われるのも怖くなった。前はたまに近くで見れたらそれで良かったんだ


    だけどもう怖いんだ、桂に嫌われたらって。」


桂「うん。」


脈絡もない話をたどたどしい言葉で伝えるあたしのことを桂は先を急がさせずに聞いてくれる


ただ桂がうんって言ってくれるだけで、あたしの話をちゃんと聞いてくれてるんだって思えて心が落ち着く


サクヤ「だからさっき、桂が姫さまに見えて、知られたら桂に嫌われるんじゃないかって思って、そう思ったら


    怖くてどうしていいか分からなくなって。 


    あたしは桂が好きなのにその桂を誰かに重ねてるって桂に知られたら桂があたしのこと嫌いになるって


    、桂に嫌われるって、そう思って・・・。」


思ってることを上手く桂に伝えられてるかは分からないけど


あたしはあたしに出来る精一杯で桂に思ってることを伝えようとした


桂にならそんな拙い自分の姿も見せられる


今思ってることを全部話し終えてあたしがこれ以上喋らないのを察したのか桂が


桂「サクヤさん、さっきも言ったけど私はどんなサクヤさんでも嫌いになったりはしないよ。


  私もサクヤさんの夢を一緒に見たから何となく分かるんだけど、好きだから会いたいんだよね?その、姫さまに。」


桂が言ったこと、そのとうりなんだと思う。


あたしは桂のことが好きだけど、姫さまに会いたいかって言われたらそれは会いたい・・・


会って話がしたい、姫さまに名前を呼んでもらいたい


桂に自分が思ってることをここまで知られてみっともないのは分かってた


分かってるけどあたしは桂になら自分のことを、知られたくない事でも見せられる気もしていた


だからあたしは短く簡潔に


サクヤ「あぁ、会いたいんだ。」


と桂の胸に顔をうずめたまま今度は透き通った声で応えた


桂「サクヤさんが私のこと姫さまに見えたって言うんなら、私はサクヤさんに姫さまの真似をしてあげられるよ?」


サクヤ「えっ、えぇっ、ちょ、ちょっと桂。」


桂「姫さまにはもう会えないけど、でも姫さまがいて私もいるんだし、なんというかその


  それで私が似てるんならサクヤさんにしてあげられるかなと言いますか、私もサクヤさんにしてあげたい


  と言いますかなんというか、そのぅ。サクヤさんは姫さまのこと好きだったんだよね?」


サクヤ「あっ、でも桂っ。」


桂「いいからいいから、ほらサクヤさん私のこと姫さまだと思って呼んでみてよ。」


サクヤ「だけど、でも、桂、それは。」


桂「ほらほら、いいから早くサクヤさん。」


サクヤ「うっ、、、その・・・、ひ、姫さま?」


あたしはちょっと戸惑ったけどおっかなびっくり桂のことを姫さまと呼んでみた


すると一拍置いて桂が


桂「どうしたの?サクヤちゃん。」


とあたしを呼んでくれて


サクヤ「あっ、、うっ、、ふっ、ふうぅっ。。」


駄目だった、桂が姫さまの口調を真似して応えてくれただけで


たったそれだけのことであたしは溢れ出る涙を抑えられなかった  


本当は姫さまじゃないけど、でも姫さまに会えた気がして


だってもう声を聞けないって思ってた、もう触れることは出来ないって思ってた


それなのに今のは桂だけど、でもっ


サクヤ「あっうぁっ、うぁっ、ひ、姫さま、姫さまぁ。」


桂「あらあら、どうしたのサクヤちゃん、そんなに泣いてしまって?」


あたしはもう何が何だか分からなくなってしまって


姫さま、桂にしがみついて泣きじゃくるしか出来なかった。  


サクヤ「うぁっ、あっ、ぁぁ、ふぅっあぁあっ。」


桂「ふふ、サクヤちゃんは泣き虫ね、私がここにいてあげるから。」


よしよしと言ってあたしの頭を撫でてくれるその心地よさに身を任せて


あたしはしばらくそのまま桂に身体を寄せて泣きはらした


・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・・・


・・・・・


・・・・


・・・


・・


桂「えへへ、どうだった?サクヤさん?」


サクヤ「うっ、は、恥ずかしい。」


桂「でもサクヤさんすごく可愛かったよ。私にしがみついてきて何だか子供みたいだったよ。」


サクヤ「姫さまといたときはあたしだってまだ子供だったんだよ!」


桂「あ、照れてる。サクヤさんがして欲しかったらいつでもしてあげるから、またして欲しくなったら遠慮なく言ってね。」


サクヤ「うっ、その、、ありがと、桂。」


桂「うんうん、素直なのが一番だよね。」


何だか桂に弱みを握られたような気がする


桂「それであの、サクヤさん?その、できたら今度はあたしにも・・・・。」


そういって戸惑うようにあたしを見つめる桂が求めてるもの


あたしだってバカじゃない、あんな期待するような濡れた瞳で言われたら流石に気づく


サクヤ「今度はほんとに最後までするから・・・。」


桂にそっと唇を寄せてそう呟く


あたしのしようとすることに気づいたのか首に手を交差させて自分に近づけようとしてくる桂が可愛い


桂「ん、期待してます。」


サクヤ「んっ、、、。」


さっきは桂にしてもらったから今度はあたしから桂にキスをする


いつもあたしのことをサクヤさんと呼んでくれるその唇に自分の唇を触れさせる


ときおり桂の口から漏れる喘ぎ声や熱い吐息がたまらない


桂「はっ、んぅっ、サクヤ、さんっ。」


長くて綺麗な髪を床に散らばらせて乱れた制服で声をあげる桂は


初めよりもあたしをどんどん興奮させていく


桂の声に背筋が下から上へとぞくぞくする


あたしももしかしたら背中が弱いのかもしれない


そう思うと桂に背中を愛撫して欲しいと思った


自分だとそんなことは出来ないから、あたしが本当に背中で感じるなら


やっぱり桂のしてくれる手で感じたい


桂があたしの背中を愛撫してくれる、それを考えただけで濡れてしまっていた


サクヤ「桂?キスマークつけてもいいかい?」


桂「えっ?んっ、見えないところなら、うん、いいよ?」


それを聞いたあたしはさっきまで桂の唇を愛撫していた舌をつっと耳元にもっていき


耳を甘噛みした


桂「ひゃっ、んっっ、、サクヤさんっ、そんな所っっ。」


サクヤ「良くないかい?ぞくっと来ないかい?」


桂「うぅ、するけどでも、、わ、ひゃぁっ。」


それだけ聞けたら十分さね


あたしは桂の耳を甘噛みしたり舐めたりする傍ら


左手で桂の背中を太ももから這わせるようにして撫で上げる


桂「あっ、ふっ、、ぁん。」


桂はやっぱり背中が弱い


一撫でするだけで腰が浮いて声を上げるくらいだから相当弱いんだろう


桂の腰を太ももから恥骨、そして背中へとつっと撫で上げながら


あたしはさっきまで耳を責めていた口をキスをしながら桂の首筋に沿わせる


桂「あっ、ふっ、ぃ、や、やぁあぁっ。」


そのとき桂の産毛が総毛立つようになったのが分かった


桂にキスをしていくときのちゅっという音があたしの耳に響いて


その音にあたしは興奮を隠せないけど


桂はどうなんだろう、自分の身体にキスをされて出る音っていうのはどんな感じなんだろう


と一つ考えてからそんな興奮したあたしの目の前にある首筋に一際大きい


ちゅううぅっという音をさせてあたしは桂の首筋にキスマークをつけようと吸い付いていく


サクヤ「ちゅうぅっ、んちゅ、ちゅぅ。」


桂「ふぁっ、ぁっ、さ、サクヤさん、見えないところにってっ、ぁ、あっ。」


サクヤ「だめかい?」


背中を愛撫する手は休めずに桂に聞き返す


桂「ぁっ、ぁっ、だ、だって、んっ、みんなに見られっ、ちゃうよっ。」


サクヤ「あたしは皆に見せたい、見せ付けたい。


    桂があたしのものなんだって、あたしは桂のものなんだって見せ付けたい。」


そういって桂の首筋、胸にキスマークをつける


桂があたしのなんだって印をつけるように優しく吸って柔肌に跡を残していく


ほんとは桂の心にあたしのなんだって印を付けたいけど、今は身体に付けて目に見えるところで安心したい


桂「ふ、ふぁあっ、んっ、んっ、ぁっ。」


サクヤ「桂、イきそうなのかい?」


桂「んっ、う、うんっ、はっ、さくっ、サクヤさんっ。」


サクヤ「うん、イって、桂。」


あたしはそう言うと桂の耳の下に舌を這わせてキスをして


背骨の付け根をつつっと桂がイけるように撫で上げた


桂「んっ、ぁっ、んっ、んぅ、ぁっぁっ、んぅうぅうううぅぅうっ。」


桂の腰が浮いてぎゅっとあたしにしがみ付いてくる


ぴくぴくとひくついてイっている間あたしの肩口の服を甘噛みしてきて快感に悦んでいる桂が愛しい


桂「ふぐっ、はぁ、はぁっ、はっ。」


サクヤ「桂?」


桂の頭を撫でながら今まで出したことのないような優しい声であたしは桂の名前を口にする


桂「はぁ、はぁ、はぁ、も、もぅサクヤさん、見えないところにってっ、言ったっ、のにっ。」


まだイった余韻が身体に残っているのか声も途切れ途切れで少し掠れているけど


その声色からそこまで桂が怒っていないことが分かって


あたしはちょっとだけほっとした


確かに桂は学校に通わないといけないから学校でキスマークが見えるのはいけないと思う


でもあたしが付けたキスマークの跡が残ったまま桂が学校にいる様を想像して


桂には悪いけどあたしはなんだか少し嬉しくなった


そう思ったのは多分桂への独占欲からかもしれないし、言い方は悪くなるかもしれないけど


桂への所有欲もあるかもしれない、それにあたしも桂に独占されたいし所有されたい


桂「う、うぅう〜、サクヤさんの意地悪っ、今度は私がサクヤさんにするからね。」


サクヤ「えっ、えぇっ。」


桂「もう逃がさないよサクヤさん。あ、あの、それで、あのねサクヤさん?位置変わってくれる?」


サクヤ「あはっ、あはは、あぁ、分かったよ桂。」


あたしにいちいち確認をとってくる桂が可愛い


確認なんてとらなくても桂にならいつだってあたしはいいのに


それでもそんな桂のいじらしさがいとおしくてあたしは言われたとうりに桂と位置を入れ替える


桂が上であたしが下


桂「あ、あは、なんだか抱き合ってくっつくのって気持ち良いねサクヤさん。」


サクヤ「うっ、今更なんだい桂。さっきも抱き合ってただろ。」


桂「そうだけどでも、何となくサクヤさんにそう言いたかったの。」


桂のストレートな物言いにあたしは心の奥まで声が入ってきたように感じて


かぁあっと顔を赤く染めた


桂「あっ、サクヤさん照れてる?照れてるよね?。」


サクヤ「う、うるさいっ。からかうんじゃないよ。」


桂「ん、ごめんねサクヤさん。それじゃあするからね。」


そういうと桂は首筋をそっと優しく撫でてくれて


そのままあたしのシニヨンを解こうとする


桂「サクヤさん、解いてもいい?」


サクヤ「あぁ、良いよ。」


桂がバレッタを外して髪を解く


ちっという音がしてあたしの髪がばさっと解けていくのが感覚でわかった


桂「サクヤさんって髪がすごく綺麗で長いよね。」


サクヤ「桂だって長くて綺麗だろ?」


桂「うー、そうじゃなくてサクヤさんの髪はなんていうか、その、色が綺麗なんだよ。」


サクヤ「色?」


桂「うん、なんていうかね、今もちょっと陽射しにあたって透けて光ってるみたいで


  あたしは好きだよ、サクヤさんの髪。」


ちょっと、不意打ちだった。


なんだか髪のことを桂に褒められるのは触れて欲しいのに触れられたくないものを


触られているようでむずがゆい


桂「だからねサクヤさん、髪で気持ちよくしてあげるよ。」


そう耳元で桂が囁いて吐息がかかりあたしはそれだけでちょっとぞくっとする



サクヤ「んっ・・・。」


思わず声が漏れていた


その声を聞いたのか桂はあたしの首筋をぞぞっと撫でて


うなじの部分から後頭部にかけて下から上へ頭の丸みに這わせるようにしてあたしの髪をすいていた


自分ですくときとはまったく違う感覚に桂の手からくるぞくぞくした感覚が頭から全身へ痺れる様に広がっていく


サクヤ「んっ・・・ふあっ、け、桂・・・。」


桂が髪をすいてくれるたびにあたしは我慢できずに声をあげてしまっていた


桂「サクヤさんってやっぱり可愛いね。」


サクヤ「っっぅ・・・・・っっ!。」


その桂の言葉だけであたしはみっともない程にぞくっと震えてしまった


桂「このままイっちゃいそうだね、何か他にして欲しいこととかある?サクヤさん。」


サクヤ「っっっ、、ぁんっ、ぁ、背中っ、背中してっ、桂っ。」


桂「ん、背中だね。」


私はサクヤさんのその台詞を聞くとまずは髪を梳きながらサクヤさんの口を私の口で塞ぐ


それだけでサクヤさんはあごをひくっとあげてきてくれたから


なんだか求められてる気がして嬉しくてサクヤさんと舌まで絡める


サクヤさんと私の舌が絡むたびに唾液の混ざるぴちゃっという音がじんじんと脳に響いてきて


私もどんどんいやらしい気持ちになってくる


サクヤ「ちゅっ、んじゅっ、ぷぁっ、ふっ、ちゅっ。」


桂「んっ、ちゅっ、ちゅじゅっ、んはっ、ちゅろぉ。」


サクヤさんと舌で深くつながりながら私は手をサクヤさんの股間に寄せて


そこからお腹の辺りまでのラインにそって手をなぞらせる


さっき自分でしていたからだろうか


サクヤさんのそこに触りたい


さわさわと丹念にそこを撫で回しそれからお腹のあたりをさするようにして


熱く火照った声で目を細めてサクヤさんにこう言った


桂「いつかここに、私とサクヤさんとの子供ができるといいね。」


サクヤ「ふあぁっ、桂っ。」


桂「ふっ、んっ、それじゃあ、背中でイかせてあげるね?」


私はそういうとサクヤさんの背中のお尻の割れ始めてる所へ手を這わせて


そこから中指と人差し指を中心に使ってサクヤさんの背中を何度も


焦らすようにさすりあげた


サクヤ「ぁんっ、ぁっ、や、やっぱりっ、い、いぃよっ、桂。」


桂「ほらっ、私もっ、もうすぐだからっ。」


サクヤ「あぁっ、ぁんっ、あっ、桂っ、桂っ。」


桂「んっ、さくっサクヤさんっ、サクヤさんっ。」


サクヤ「もっ、イくっ、イくっ。」


桂「わたしも、もう。」


桂・サクヤ「ぁっ、ぁあっ、ふっ、ふっ、んっ、んうぅうぅううぅうっ、ふっ、ふっ、、、。」


私は膣が収縮して震えるようにじんわりと広がるイった余韻のまま


サクヤさんにとつっと柳のように倒れこむ


桂「はっ、はぁっ、はぁっ、ねぇサクヤさん、その、イけたかな?」


私はちょっと心配になってサクヤさんの肩に手を置きながら


顔をひょこっとあげて荒い呼吸のサクヤさんに声をかけていた


サクヤ「は、恥ずかしいこと聞く子だね。」


桂「うぅ〜、ちゃんと出来たかちょっと心配なんだよ。」


サクヤ「うっ、いっ、今のあたしを見れば分かるだろっ。」


桂「ふふっ、やっぱりそうだよね、ふふっ、くふ。」


サクヤ「・・・・・っっ、ふ、ふん、締りのない顔をする子だね。」


あっ、そっぽ向いた


こういう時のサクヤさんは照れ隠しなんだよね、もぅ、可愛いなぁ


だから私はそんな可愛い人に


桂「あはは、ごめんなさぁい。」


と、胸にうずくまって甘えるように囁くのだった


そんな私の様子に困惑しながらも背中に手をまわして抱いてくれるサクヤさんに身を任せて


ひっそりと目を閉じながら


ね、サクヤさん、ずっと、一緒だからね。


なんて事を恥ずかしげもなくサクヤさんに聞こえるか聞こえないか位の声で囁くのだった。