119 :名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 10:29:06 ID:KQ1w6237

 夜。

 月が淡く輝いて、暗い部屋を淡く照らした。

 電気の明かりではない、その頼りなくも、暖かな光に照らされた身体は、とても妖艶で、真昼の太陽の下で見る彼女の身体とは違うように見えた。

 あぁ――私はいつもこんな風に彼女に見られていたか。

「柚明……お姉ちゃん」

 こんな事、許されるはずがないのに、許されるはずが……ないのに。

 呼ばれるたびに、喉の奥がごくりとなって、体中が熱で満たされて、その熱を彼女と一緒に味わいたいと、彼女の熱を味わいたいと身体が疼く。

「け、い……ちゃん」

 呼んでいいのか、求めていいのか。

 返事をしてくれなければ、まだ、戻れた。

「お姉ちゃん……」

 返事を、してくれなければ。


 動いた身体は止まらない、畳の上、無防備に横たわる――羽藤桂の上に体重がかからぬようにそぅっとのる。

 長い栗色の髪の毛が無造作に畳の上に散らばっている。

 ――本当、こんなにも綺麗によくここまで伸ばしてくれた。

 スッと栗色の上に唇を落とす。

 びくんと小さく桂の身体が跳ねて、薄く濡れた瞳で私の行動を見る。

「や……」

 恥ずかしそうに言葉を漏らす。

 その言葉も、愛しくて。

「桂ちゃん、いいのね?」

 今更止まれないくせに確認の言葉を投げる。拒否されたとしても、そのまま彼女を襲っていただろうけれど。

 小さく、申し訳程度に首を縦にこくんと振るものだから。

 さらに身体の奥が熱くなって、吐く息が乱れてくる。

「いいよ、柚明お姉ちゃん、私、いいから……」

「じゃあ……ごめんなさいね――桂ちゃん」

「謝らなくたって、いい――」

 唇を、塞いで。

 彼女の柔らかな息が、自分の中に混ざって。

「ん、ふぅ……!」

 くちゅり、くちゅりという音が口の中を響き渡らせる。

 舌と、舌が絡み合い、ねっとりとした感覚に酔いしれる。

 どんなお酒だって、今のこの熱い唾液にはかなわない。

 中毒性を持っているこの唾液を、もっと味わいたい、自分の中に取り入れたいと、舌が本能的に動く。

 かじりつくような動きで、相手をそのまま食べ、飲み干す勢いで二人弄り合う――そうして数分の時を過ごし、唇を、離した。

「はぁ……」

 息が熱くなる。

「ふぁ……」

 桂も、小さく息を吐いた。

 とろんとした顔つき、茹で上がったその頬に少し手を寄せてやると、また、びくりと身体が跳ねた。

 丁寧に自分のした事に反応してくれる桂が可愛くて可愛くて仕方がなくて。

「好き」

 思わず、言葉をこぼしてしまう。

「私も、大好き……」

 お互い、好きだ、大好きだと何度も言葉をこぼし、手を、握り合わせる。

 ――もう、止まれないよ?

 ――大丈夫、止まらなくても、私、柚明お姉ちゃんなら、怖くないから

 ――後悔、しない?

 ――うん、しないよ。


122 :名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 20:46:09 ID:UfMPi7B8

 しゅるりと、服のリボンをとってやる。

 びくっと桂が顔をこわばらせ、手で胸元を隠したが、それをやんわりとどけてやった。

 すると前がヒラリと開き、そこから桂の皇かな素肌、そして小さな胸を覆っているブラが現れる。

 蒼のチェック模様のいかにも子供らしいその下着を、恥ずかしそうに手で隠そうと桂はまた、身をよじらせるが、その動く手を二つとも自分の一つの手で押さえつけ。

「もっと、よく見せて」

 熱を抑えきれず、囁く。

 恥ずかしそうに桂は頭を縦にふった。

 一文字に唇を固めた桂は、恥ずかしさゆえか、瞳を潤ませていて。

 その姿が――いいというか、可愛いというか……正直、そそるのだ。

 私の前以外ではそういう顔を絶対するなと、後で言ってやろう。

「もっと、奥まで見たい……いいかしら、桂ちゃん」

「うん、もっと、私も、柚明さんに見て……ほしい……けど、恥ずかしい、から」

「……私に、見られるのは、嫌?」

「そんな事、ないよ……嫌じゃないけど――」

「……じゃあ、見るからね――」

 柚明は片手でブラをスッと上に滑らせる。

 すると、そこから落ちた――小さくも、愛しい、可愛いふくらみ。

「可愛い……桂ちゃんの……桂ちゃんの――」

「ぁ……」

 舌で、ぺろりとそこを舐めてみる。

「ひゃ、ぁぁっぅ」

 押し殺した声が響く。

 その声をふさぐように、今度は桂にキスをしてやる。熱いものではなく、軽いキス。

「ね? ……私に、任せて頂戴」

「ぁ……私、声、抑えられない……ダメ、声、出ちゃう」

「抑えなくていいわ、聞かせてほしいもの」

「でも、でも、誰かに聞かれていたら――もし、誰か来ちゃったら」

「来ないわ、誰も来ないわよ、桂ちゃん」

 ――とは言うものの、私は、いっそ誰か来て見せ付けてやれば、なんて、よこしまな考えが思考のほとんどを占めていたわけで。

 ――桂が敏感に動いた場所を、またペロリと舐めてやる。

「ぁ、ぁぅっ」

 ぴちゃり。

 ぴちゃり。

 胸の下をちろちろと小さく刺激して。

 そんな動きに、ん、んっと身じろぐ桂が可愛くて、つい、いじめたくもなってしまう。

 そのまま山を登るように舌を這わせると、小さな凹凸にこつんと舌が当たる。

 反応をうかがうように、上目使いで桂を見ると、その刺激に耐えようと、必死のようで、顔がくっとこわばっていた。

 ……可愛い。

 もっと、淫らな声が聞きたいと、あいている片方の手を右の胸に、舌は左の胸に、主に凹凸部分を刺激させるように舌を滑らせてみる。

「ぁ、はぁぅ……ん、は……」

 止まらない声――桂はただその衝撃に耐えようと、また口を一文字に閉じる。

「桂ちゃん、桂ちゃんの、可愛い……もっと、もっといじめたいな」

 言葉をかけると、びくりと身体が震えて。

「桂ちゃん……もっと、もっと感じて、感じて……?」


123 :名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 20:48:50 ID:UfMPi7B8

手を、スカートの下へと滑らせる。

「ぁ、きゃっ!」

 つい出てしまった声に、桂は口を閉じる。

 が、もう出してしまった声は止まらなかった。

 パンツの上からじらされるように触れられるだけで、身体がびくびくと反応し、自分の身体の奥が異常に熱くなってしまう。

 初めて味わう感覚に、変な感情が身体中を駆け巡る。

(変になる。変な感じ。怖いんだけど、とても、怖いんだけど……)

 パンツの隙間から指を入れ、湿った部分にぴっとりと指をつける。

 そこから優しく、丁寧に、ゆっくりと割れ目の部分を一つの指で開けていく。

(でも、やっぱり、なんか、なんか……ぁっ)

「気持ち、いい?」

 すでに濡れきったそこは、柚明の指を拒む事なく。受け入れる。

 くちゅり、と、水の音をたてながら、沈み込む。

「ん、ん……気持ち、いいのかな……この、気持ち……ぁ、ぁぅっん!」

 歓喜、悦に浸る声に、心臓の音が大きく高鳴る。

 お互いがお互い、同じ気持ちで。

「……桂ちゃん、もっと、もっと私の指で感じて……」

 ペロリと、舌を這わせ、胸にも刺激を与える。

 もっと、もっと自分を感じてほしくて、可愛い反応がしたくて、意地悪に指を、舌を動かす。

 丁寧に全てに反応してくれる桂が愛しくて愛しくて、仕方がない。

「おね、え、ちゃ……ぁ、く、うぅっ!」

「桂ちゃん、もっと、もっと、もっと……感じて……!」

「うぁぁ! もうダメ、ダメだよっ! お姉ちゃん、指、指が、あ、あ、あぁ! うあぁぁぁっ!」

「指じゃ、嫌って?」

「ちが、そういうのじゃ――ぁ、あぁぁっ!」

「じゃあ、舌で、してあげる」

「――!ち、ちが、そんなんじゃないってば、嫌! 汚いよ、ダメだよぉぉっ!」

 その言葉には従わず、意地悪に。

 奥から溢れる蜜を丁寧に舐めあげて、舌を奥へ、奥へと、周りを、丁寧に丁寧になめとっていく。

「ふあぁぁっ! ダメ、ダメだってら、ぁぁっ! ん、んんっ! ひぐ、ぅぅ、ぁぁぁぁつ!」

 水滴の音が大きくなる。

 部屋中に響き渡る――

「は、ぁ。ぁぁ! 、や、やだ! ふやぁ……! だ、だめぇぇ!」

「ん、ちゅ……ふ、ん……くっ……桂ちゃ……んっ……ぴちゃ……」

「ひゃ、ひゃぁぁ! ぁ、ぁぁぁ、ぁっ! ぁ、ぅ、……きゃ……ふぁぁぁぁぁああぁぁん!」

 高い声。びくんっと身体が震えて。

 ――絶頂に達した事をしり、少し、嬉しくなる。

「大好き、桂ちゃん」

「私も、好き、お姉ちゃん、好きっ……」

「ん、……知ってる…………桂ちゃん」

 スルリ、と、下着を自分も脱ぐと、ぴったりと、自分の愛しい彼女の大切な部分に自分の大切な部分を重ねた。

「は……っわっ」

 こすれあう部分に、熱がともる。

「私も、気持ちよくなりたいの……桂ちゃん」

「ぅ、ぅん……っ」

 理解したか、桂は目を閉じ、小さくキスをした。


124 :名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 20:50:25 ID:UfMPi7B8

「んっ……桂ちゃん……音がするの」

 耳元でささやく。

「ぁ、やん……」

 擦り付けた部分から

「桂ちゃん、甘い音がするの? これ、何の音なのかしら?」

 くちゅ……くちゅり――

 ぴちゃ、ぴちゅ――

「は、ぁ、ぁぅ……お、おねえちゃ……!」

「ん……ぅんっ。可愛い、桂ちゃん」

 唇に、キスを落として。

 逃がさないとばかりに、その唇を奪って。


 開かせた足に、自分を押し付けて。

「ん、ふっ……ん……」

 擦り合わせる。

 奥まで、奥まで感じようと。

 暖かく、湿った部分に何度も押し付け、ねじ込むように。

「ぁ、ふ、ぁぁぁ……ふゃ……ぁんっ」

 声を出しそうになった、外されそうになったその唇。

 逃がさないように両手で押さえつけて。

「んっぁ……くぅ……!」

 全てを、押し付けた。

 潰してしまうんじゃないかってくらいに。

「ん、ん……桂ちゃ……んっ、ふぅぅっ……ぁんっ」

こすれあった部分が、いやらしい音をたて、ぴちゃりぴちゃりと水滴が跳ねる。

 お互いが、もう熱く、限界だった。

「ぁ、ぁぁぁっ! んっふぁぁぁぁぁっ!」


 絶頂の甲高い音が終わりを告げて。ぐったりと倒れる桂。

 その身体に毛布をさっとかけて、お休みと、一つキスを零した。

「桂ちゃん、大好き」

 一つ、声。

 返事なんて期待していなかったのに。

「私も――」

 小さく呟かれた言葉に。


 私はまた、羽藤桂を抱きしめたくなってしまった。



fin